「払う」よりも「もらう」ほうが必死

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税理士・社労士として税務相談と年金相談を担当しています。

最近お客様から感じ取れることを今日は書いてみたいと思います。

税金を「払う」

税務署で勤務していたときは税務調査を担当したり、税理士になってからはお客様にご説明をしたうえで税金を払うことについて説明をします。

税金を払うことに関してもちろん誰しも痛く感じるものです。

私だってできれば払いたくない。

でも、説明をして納得いただけたら仕方ないなと思っていただくことが多いのかなと感じます。

もちろん税金を計算した結果還付になることもありますけどそれは一度払っていただいている税金が多すぎたから戻ってきているにすぎません。

税務調査をしていたときや源泉所得税の未納整理事務でお客様から暴言を吐かれたことはあります。

でも払わないといけないものを払っていないという本人の責任もありますので渋々納得してもらうことは多いような気がします。

年金を「もらう」

年金相談をしていますと、税務相談とは違って自分が払ってきた国民年金や厚生年金の保険料から年金をもらうことができます。

別に悪いことをしているわけではなくて払ったことにより得られる権利ですよね。

そのためか、お客様の必死さをすごく感じることがあります。

  • どうやったら年金を増やせるか
  • 年金を早めにもらえないか
  • 税金がかからないような年金の受け取り方を教えて
  • 配偶者の手当(配偶者加給年金)の制度
  • 仕事をしながら年金をもらうときに年金額が調整される制度についてもっと知りたい
  • もっと年金をもらえると思っていたけどなぜ?

などなど。

たまにお客様から年金制度が複雑すぎると不満を口に出されます。

明確な回答を避けたいけど自分で決断せずに相談員の指示に従うという方も多いです。

で後日、「あの時の説明通りにしたらもらえる年金がもらえなかった」と不満を口にされます。

お客様にとってはこれまで国民年金や厚生年金の保険料を払ってきたからこそもらえる年金は納得した形でもらいたいわけです。

必死さが伴うため相談対応に苦労することは税金相談よりも多く感じます。

どれが正解かはわからない

年金相談で多いのは、他人と比べて自分の年金は少ないのはなぜかという、「人と比較する」というもの。

正直比較したところで払ってきた国民年金や厚生年金の保険料はひとりひとり違いますし配偶者や子どもの有無・配偶者の加入状況によっても異なります。

正直どれが正しいかを求められてもわからないのが正直なところです。

ただ、こうしたらいいのではというアドバイスをさせていただき後はご自身またはご家族と相談いただくのですがその時でも必死です。

最後は自分の判断

税金を払うことや年金をもらうことについて、専門家である税理士や社労士に意見を求めたとしても最終的には自分がどうしたいかを判断していただくことになります。

もちろん違法なことはやってはいけないですので注意します。

でも合法的な範囲であれば最終的には自分の判断次第です。

税務相談でも無料相談がありますし、年金相談は基本無料相談です。

気楽に相談できていいと思う反面で手取り足取りを求めることはできません。

無料相談の限界でもあるわけですけどそこを勘違いしている方が最近多い気がします。

まとめ

最近年金相談をしていて税務相談よりも必死なお客様が多いので精神的にしんどくなることがあります。

まずは冷静になってアドバイスを求めるくらいの気持ちでお越しいただけたらなと思います。

最後は自分の判断ですので。

では。

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