道の選び方はいろいろ

税務職員として採用されたころは、この仕事をずっと続けていこうと考えていました。

公認会計士を断念して方向転換したので、拾っていただけたという安心感がありました。

しかし、人間関係に悩まされ、仕事も大変でしたので体調不良が続きうつ病を発症。

結局は15年勤務して退職してしまいました。

私はこういう道を選びましたが、職場の先輩や同期もいろいろな経験をしてから税務職員となり、その後退職して別の道を選ぶ方がいました。

今回はいろいろな道の選び方について書いてみます。

退職後税理士に

税務職員から税理士になる道は一番多いパターンかと思います。

私は今は実家にいったん帰って家業を手伝っていますが、いずれはこの流れになるのかなと。

税務職員として一定期間勤務し続けると税理士試験が免除となり税理士資格を取得できます。

一定期間というのは、調査事務に従事していれば勤続23年・税理士試験の簿記論と財務諸表論を取得していれば勤続10年です。

徴収事務や総務事務の期間があれば、その期間の勤続年数は3分の2としてカウントされます。

税理士試験に合格していなくても23年たてば基本的に無試験で税理士資格を取得できるので、だいたい45歳以上の方は一度本気で税理士になろうか考えるようです。

税理士になるとよく「国税OB税理士」と言われます。

自分が今まで税務職員として経験してきた業務をそのまま税理士業に活かすのが通常かなと。

税務調査の経験が長い方は税務調査専門として、法人課税の職員だった方は会社を顧問にする。

資産課税の職員だった方は資産税専門の税理士として、などなど。

私も法人職員として税務調査の経験があり、内部事務(源泉所得税)の担当もしていましたので、税務調査専門で今後は税理士をやっていこうかなと考えています。

あと私の周りで多かったのが、「2世税理士」。

父親が税理士で、税務職員としての経験を積んでから退職後あとを継ぐというパターン。

もちろん退職するのが前提でやる気がない人はいませんでしたが、税理士試験の合格に向けて早くから取り組まれていたりして早期で退職を予定されている方もいましたね。

他の公務員へ転職

税務職員から他の公務員へ転職される方もいます。

私の同期も何人か転職していきました。

話を聞くと、人事異動でどこに行くか分からない税務職員より、住居に近いところの役所で勤務してワークライフバランスを充実させたいと言っていました。

ここ最近では、民間企業や公務員として経験した方を採用する自治体が増えています。

経験で培ったノウハウをいかんなく発揮してほしいというのもある一方で、即戦力が欲しいというのもあると思います。

新人職員に社会人としてのマナーなどから教える時間的余裕がないからなのかもしれません。

地方公務員として転職した人は、経験を活かして地方税の徴収事務を担当しているそうです。

住居近くで採用されたので通勤時間がほぼなく、子育てがしやすくなったと喜んでいました。

現状に不満があるから

他にも公認会計士試験を受験するために退職したり、税制の研究がしたいと大学院へ進学するために退職したという方もいます。

結局私が思うに、税務職員であるという現状に満足がいかなくなってきたというのがひとつ原因かなと。

ある程度の年齢になると、幹部として登用されたりして責任感のある仕事を任されます。

もちろんそれはすごいことなのですが、その分多大なストレスがかかってきます。

転勤も多いので通勤時間が長くなって片道2時間かけて通勤などざらにあります。

残業も部署によってはかなり多いので、平日は終電に帰宅とか。

自分の希望した仕事にずっとつけるわけではないところがまたつらいところです。

異動希望は聞かれますが、ほぼかなわないと思ったほうがいいです。

長年調査を担当していたのにいきなり総務・人事へ異動することもよくあります。

畑違いの仕事を一からやること、周りの職員の雰囲気に合わせるために労力を使ったりと大変です。

結果的に「このままこの仕事を続けていていいのだろうか」、と考えてしまうのだと思います。

特に残業が多い忙しい部署の勤務だと体調を崩す方が多いので、ワークライフバランスを確保したい・子育て中心の生活がしたいと考えるようになるそうです。

私は体調を崩していたので、業務を制限されていました。

仕事をしたくでもできない。やりたいことができない。

恵まれているのかもしれませんが、自分にはこの職場環境がもう無理でした。

体調が万全の状態になるのはいつになるか分かりません。

それを考えつつ自分ができる範囲で自分が決めた仕事をしてみたいと思ったのです。

また、社会保険労務士としての業務もやってみたかったというのもあります。

せっかく取った資格、活かせるところがほぼありませんでした。

やってみたいことをやって失敗しても後悔はないですし。

もしダメでも別の道探せばいいし、と考えるようになりました。

まとめ

いろいろな道があっていいのかなと思います。

このままずっと勤務し続けるのもひとつの道だと思います。

いろいろ考えていくなかで、自分が納得できる道が見つかればそれに進むのもありだなと。

私も今後どういう道に進んでいくのか、不安でもあり楽しみでもありますね。

では。

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