各国の社会保障協定を確認したいときに参考になりそうな本を見つけた

年金相談をしていて今興味があるのは社会保障協定について。

しかし、外国の社会保障協定の情報は日本年金機構のホームページを見る以外に確認したいなというときに参考になりそうな本を見つけたのでご紹介します。

社会保障協定とは?

日本に住む人は社会保険(国民年金や厚生年金)に加入しますが、外国で仕事をするその国のルールで社会保険に加入することになります。

日本と外国両方で社会保険に加入しないといけないという二重加入の問題や、外国で加入した年金が短いと年金給付が受けらない保険料の掛け捨ての問題があります。

そこで、日本と外国との間で社会保障協定を結んでおり、二重加入にならなうようにどちらかの国では社会保険への加入をしなくてもいいようにしています。

また、保険料が掛け捨てにならないように日本と外国両方で年金の加入期間を通算できるようにしたりしています。

社会保障協定は、令和7年4月現在、日本とドイツ・イギリス・韓国など23か国と締結しており、オーストリアで署名済みとなっています。

まとめると、社会保障制度とは次の2つのことを取り決めているものです。

  • 二重加入の防止:一方の国の社会保障制度の加入は免除する
  • 年金加入期間の通算:日本の年金加入期間と相手国の年金加入期間を合計することで、受給資格期間を満たすことになれば両方の国で年金を受けられる
【事務所お知らせ】  

各国の社会保障協定を確認するときの参考本

年金相談員の研修で一度過去に社会保障協定について行われたことがありますけど情報は逐一更新されます。

個人の国際税務でもそうなんですけど相手国の情報(租税条約というものがあります)も最新のものを確認しておく必要があります。

もちろん社会保障協定については日本年金機構のホームページから確認するのはマストですし、外国年金当局のホームページからも確認が必要です。

しかし、なにか情報をまとめた本がないのかなと思っていたところ東京にあるジュンク堂書店池袋店で立ち読みをしていたときにこちらの本を見つけました。

よくわかる年金制度のあらまし(令和7年度版)
https://amzn.to/47sx6Sk

大型書店にいかないと置いていなさそうな本です。大型本です。

こちらの本の90ページ以降に社会保障協定の説明と各国の社会保障協定の内容が整理されています。

特に私が気にいっているのは各国の年金制度ですね。

何年加入したらその国の年金を受け取れるのかがこちらを見るとわかります。

日本の老齢年金は10年以上ですけど、10年よりも長い国だったり短い国だったりいろいろあります。

私はこの本の社会保障協定の部分をスキャンして保存してあります。

一覧できるものを準備しておく

租税条約や社会保障協定などの取り決めを一覧できるものを手元に置いておくことは興味がある仕事だからこそ整理をしておくためには有効かと思っています。

Excelなどで整理することもそれこそ生成AIを使って資料にするのもありですよね。

2015年に「海外年金の手引き」というこちらの本が出版されていたのを知り今年取り寄せました。

Amazon.co.jp: 海外年金の手引き―年金裁定請求書記載例 : 宇代謙治: 本
Amazon.co.jp: 海外年金の手引き―年金裁定請求書記載例 : 宇代謙治: 本

年金請求書記載例が載っていたりして参考になったのですが、なにせ10年前ですので情報がやっぱり変わっています。

そんなときに最新情報をまとめたものって見当たらなかったのでちょうどいい本に出会えたなと思っています。

まとめ

今回は個人的な興味から社会保障協定について調べてみたいと思った時に参考になった本を見つけたのでご紹介してみました。

参考になれば幸いです。

では。

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