もうすぐ税理士試験ですね。
今年はコロナの影響もあり、8月18日~20日で行われる予定です。
この1回の試験のために1年間勉強するわけで、簿記論と財務諸表論しか合格せず税法免除にしてしまった私からすれば、その長丁場の試験勉強に果たして耐えられるどうか。。
ましてやコロナのせいで例年にないような変更が多く行われていますし。
もちろん税法科目も法人税や消費税は受験したこともありますが、そんなに真剣に追い込んで勉強はしていなかったと思います。
実務では条文を暗記することはあまりなく、いかに条文集から引けるかが大事なのです。
その点で、試験合格の意欲は低かったなと。
税理士試験をずっと受け続けているがなかなか合格できない方もいるかもしれません。
正直、私は税理士試験合格だけを考えなくてもいいのかな、別の方法で税理士になるのもありでは、と思ったりします。
(試験を頑張ってる方にはこの記事は失礼かもしれませんね、申し訳ありません。。)
試験合格にこだわらなくてもいい
1年1科目ずつ合格するとしても最低5年はかかる税理士試験。働きながらの受験ですと繁忙期などもありなかなか勉強のペースがつかめないと思います。
簿記論や財務諸表論はなんとか働きながらでも十分合格可能かと思いますが、法人税法などの税法は一気にレベルが上がった気がします。(受験した感覚として)
普通に勉強してもしきれないほどのボリュームと、税法条文の暗記がネックになります。
5年間人並みくらいの勉強では正直最終合格は厳しいのかなと。
1年勉強して不合格だと、1年棒に振るわけです。
正直、私は今この試験勉強をする勇気がありません。
早く税理士になりたければ、勉強に専念するくらいの覚悟は必要かなと思います。
実務にかかわりながら勉強していつか税理士に、と考えるなら私のように税務職員になるとか、大学院で税法免除にする、という方法がいいのかなと思ったりします。
税務職員になるという方法
税務職員には、現在いろいろな試験があり採用されてから税務署などで勤務します。税務調査や内部事務を経験していきます。
勤続年数が23年以上で税理士試験が免除になります(研修終了後)。また、簿記論と財務諸表論にに合格していると勤続年数10年以上で税法科目が免除になります。
なお、課税事務以外の総務や徴収事務に従事した場合は勤続年数1年ではなく2/3年としてカウントされます。
ここで、税務職員になるための試験について、
①国税専門官:受験年度の4月1日現在、21歳から29歳で大学卒業程度
②税務職員:高校卒業見込み及び卒業後3年を経過しない人で高校卒業程度
の2つがメインです。
私が採用されたときはこの2つしかありませんでした。
しかし、この年齢を過ぎていたとしても次の試験で採用される可能性があります。
③国税庁経験者採用(国税調査官級)
4月1日において、大学等を卒業した日または大学院の課程等を修了した日から8年経過した者
③の試験で採用される方が今増えています。
即戦力として期待されていて、実際会計事務所や税理士法人で勤務されていた方や、金融機関で勤務されていた方もいらっしゃいます。
③の試験は、採用人数150人程度とのことです。(2020年7月1日現在)
ここで、税理士になるためにはということですが、
税務職員として勤務しながら簿記論と財務諸表論に合格しておけば、10年以上勤務しつづければ税理士が取れるわけです。
私はこのパターンで税理士を取得しました。
給与は他の公務員より高いですしボーナスも出ます。
有給休暇も取りやすいので試験勉強もしやすいかなと思います。
受験は毎年7月の人事異動直後の8月ですので気が引けるかもしれませんが、異動直後で異動しないことが予想できるとか、あまり忙しくなさそうだと思った年に受験するといいのかなと思います。
税法は、実務経験を積んでいくことや自己研鑽を続ければ身についてきます。
簿記論や財務諸表論を合格しなくても23年我慢すればいずれは税理士免除になるわけです。
ちょっと時間がかかっても確実に税理士資格が取れると思います。
ただ、ぜひ簿記論と財務諸表論は合格しておきたいところです。
専科研修という研修で、税理士試験レベルのテストが実施されますので勉強しておくとかなり楽です。
大学院で税法免除
大学院で税法2科目を免除するという方法です。
体系的に勉強しながら試験免除が狙えますし、法的思考力が身に着くので、私も個人的に通学したいなと思っていたことがあります。
しかし、金銭面と勉強時間の確保がネックかなと。
私は勉強時間はなんとか確保できても、金銭面で厳しかったので止めました。
勉強時間も、働きながらですと大変です。
正直、大学院で税法を学んで税法免除は相当うらやましいです。。
個人的見解
あくまで私個人としては、税務職員になって勤続年数10年で税法免除で税理士がいいなと。
私がその道で行ったからなのですが、合格できないというリスクは少ないかなと思います。
簿記論と財務諸表論さえ合格できれば、税法は受けなくてもいいのです。
わざわざ難関の税理士試験を毎年受け続けることはありません。
ただ、税務の職場環境は決していいとは言えません。
その10年間の勤務を耐えられるかどうかです。
もちろん、人それぞれです。これが正解とかはないです。
ただ、受験専念は私にはできません。資金的に余裕がないのと精神的負担が大きいので。。
まとめ
今回、税理士試験について書いてみました。
税理士になるためには、ほかにも公認会計士に合格するという方法もあります。
しかし、ほぼ受験専念でないと勉強時間の確保は厳しいので今回は省略しました。
税理士は「絶対試験合格」でという考えより、
「試験合格もひとつの方法」、という別の見方をしてもいいのかなと思ってこの記事を書きました。
参考になればいいなと思います。
では。
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