税務署で勤務していると、毎年7月に人事異動があります。
その3か月前である4月上旬、上司へ異動希望をお伝えするというものがあり書類を作成して上司のヒアリングを受けます。
- 通勤時間を短くしたいから近くの税務署へ行きたい
- やりたい仕事がある
- 調査がしたい
- 内部事務を希望したい
など、人それぞれ事情をお伝えします。
でも実際はなかなか希望どおりにはいかないんですけどね…。
その中で、とある上司から言われたことを今日は書いてみたいと思います。
2年目に書かされた異動希望
税務署の配属されて2年目。
専科研修が終わってから2ヶ月がすぎた4月上旬、異動希望を上司にお伝えする時期がやってきました。
正直通勤時間が長いのが気になっていましたので近場の税務署へ、仕事内容は引き続き税務調査でいいかなと思っていました。
まだ2年目の新人なのでどうせ異動はないと思っていましたので形式的に書類を作成して提出すればいいものだと考えていたのです。
しかし、その当時の上司とのヒアリングで怒られてしまいます。
税務署へ異動希望など書いてどうするんだ!
財務省や国税庁・国税局を希望しないと恥ずかしい!
専科研修でたまたま成績がよかったのもあり、上司としてはもっと上を目指してほしいということだったようです。
そもそも財務省や国税庁へ異動することは確かに名誉なことではありました。
出世ルートではありましたからね。
ただ自分には絶対に無理だよとなんとなくわかっているところがありました。
しかし、その上司は税務署長など幹部から「あいつの異動希望を変更しろ!」と指示されていたのでしょう。
書類を作り変えるように指示されて無理やり異動希望の変更を命じられました。
その時は従うしかありませんでしたが、今思うとおかしな話です。
本人の意思に反して上司の命令ですからね。
【事務所お知らせ】- NEWセミナー開催情報 「在職老齢年金と事前確定届出給与の問題点」
- ホームページ
- 自己紹介
- 業務メニュー
- セミナー動画オンラインSHOP
- メルマガ登録
- 本出版 「ひとり税理士社労士とうつ病パニック障害」
きっとつぶれていただろう
しかし、その数か月後精神的不調に悩まされることになりました。
うつ症状が出てきたんですね。
そもそも仕事に行くことすらつらい日々。
財務省や国税庁は当時から「残業の嵐」という噂を聞いておりました。
夜中に帰宅は当たり前・早朝に出勤するー。
きっとそんなところへ異動したらすぐに精神的に壊れてつぶされていただろうなと。
その時から自分に素直になろうと思うようになりました。
いくら上司から異動希望の変更を命じられてもそのまま突き通すようにしようと。
異動希望は叶うときもある
体調を崩してから休職復職をくりかえすようになりました。
仕事内容の異動希望は叶いませんでしたが、勤務地の希望はドンピシャというわけではありませんが近距離の税務署へ異動させていただけることもありました。
最後退職した時にいた税務署は通勤時間30分でした。
もちろん私が病気がちだったから配慮していただいたのかなと思います。
やっぱり上司からしたら意欲的な人間を出世させたいという気持ちがあるのかなと思います。
どうしても異動希望を書くといろいろな上司・幹部の意見が介入してきます。
そのとおりにするのか、自分の考えを貫くのか。
なかなか判断に迷うところではあります。
何をしたいのか・何を求めるのかで異動希望を決める
異動希望は正直形式的なものだと言われています。
しかし、上司に今の仕事に対する気持ちや仕事環境についてお話できるいい機会ではあります。
ヒアリングの時間をわざわざ取っていただいているので私は自分の素直な気持ちをお伝えするようにしていました。
希望は叶わないかもしれないけど、自分が何をしたいのか・仕事で何を求めているのかをアピールする場だと。
財務省や国税庁へ異動するいわゆる出世コースからは完全に外れてしまいましたが、近くの税務署へ異動希望を出してかなえていただけましたから。
まとめ
数年後に財務省や国税庁へ異動していった同期がたくさんいました。
今もバリバリ活躍されていると思います。
ほんと「人それぞれ」です。
自分の意思で異動を希望したかどうかはわかりませんが、それだけ能力があると判断されている証拠です。
出世をするんだ・ワークライフバランスを優先するんだ。
それぞれの考えをしっかりお伝えするのがいいんじゃないかなと。
退職した今だから余計にそう思いますね。
では。