パンフレットをどう解説できるか

年金相談などを行うときには、行政が出しているパンフレットをお渡ししてご説明させていただくことがあります。

かなり分かりやすく書かれていることがある一方で、お渡しするだけですとなかなか目を通してもらえなかったりもらうことに満足されてしまいがちです。

パンフレットをいかに解説できるのかも大事だなと感じています。

行政のパンフレット

税務署や労基署・年金事務所へ行きますと、各種パンフレットが置いてあるかと思います。

もちろん各ホームページへ行けばダウンロードできますが。

これらのパンフレットは基本的に無料で手に入ります。

なので利用しない手はありません。

確定申告の時期に税務署に置かれる「確定申告書の手引き」なんかは代表的なものです。

また、年金相談においては「○○年金ガイド」と呼ばれる各年金ごとのパンフレットが用意されています。

ただ、配布されたところですぐに読む方はいいんでしょうけど、いったん受け取ったらなかなか目にするのもおっくうになってしまいがちなのかなと。

やっぱり役所が作っているパンフレットですから言葉が難しかったりする場合もあります。

パンフレットは網羅的に書かれているものが多く、今自分に必要な情報はどれなのかが分からず、結局読むのをあきらめてしまうこともあります。

お客様に合わせて解説できるか

私もパンフレットは利用していて読んでいます。

ただ心がけているのは、お配りしてそれで終わらせないことかなと。

お客様にお配りしてもどこが自分に必要な情報なのかよくわからないからです。

年金相談だと特に自分が受け取る年金についての説明をさせていただく際には、読んでいただく部分をお示しして解説させていただいています。

指導していただく社労士いわく、年金は範囲が広いので必要な情報は事前に示しておいたほうがいいよと言われました。

紹介しなかった部分はご自分で読んでいただくのもいいですけど、事前にお示ししておくことでこの部分は重要なんだなとご理解いただくことができます。

給与と年金を両方受け取られている方ですと、一定の金額以上になると年金額が支給停止になることがあります。

「在職老齢年金」といいますけど、その方に「老齢年金ガイド」というパンフレットをお渡ししたとします。

ガイドには、年金の支給繰上げや支給繰下げのほか、長期特例や障害者特例、雇用保険の調整など網羅的に記載されているわけです。

本当に知っておいていただきたいのは在職老齢年金と年金の支払日ではないでしょうか。

また、例えば税務署で配布される「確定申告書の手引き」。

事業を営んでいる方に、本当に知っておいていただきたい部分をピックアップしておく。申告書の作成だとか決算書の作成だとか。

つまり、お客様に応じたパンフレットの説明の仕方があると思っています。

説明するのにも、パンフレットの言葉をいかにかみ砕いて説明できるかが重要です。

限られた時間内で分かりやすい言葉で伝えられるかどうか。

私はパンフレットなどをお示ししながらの説明のほうが伝わりやすいのかなと感じています。

ただそこにはアレンジも必要で、そのまま読むだけだと意味がないので、

  • 適度に言葉を言い替える
  • 図解で理解してもらう

をやったりしています。

お客様にお渡しするパンフレットに書き込みをしてあげることもあります。

パンフレットを解説できる税理士社労士が少ない気がする

行政のパンフレットは説明に使いづらい

そんな言葉をよく耳にします。

でもせっかく行政から出されている無料のパンフレットを活かさないともったいない。

パンフレットそのものを説明する必要はまったくないわけで、お客様に合わせてアレンジしていけばいいと思うんです。

公開されているものですから、それをもとに内容を取り上げてセミナーで解説するというのもありだと思います。

パンフレットをどうお客様に解説していくのか。

結果として、お客様がご納得いただけるのが一番いいことなので。

税務署勤務をしていた当初はパンフレットを軽視していました。

別に見なくてもいいよねと。

でもお客様は配布されるパンフレットが唯一の情報なんですよね。

それをいかに解説してご理解いただくのかが大事だと思っています。

まとめ

最近行政のお手伝いをするうえで、パンフレットは必ず取り寄せて読み込んでおきポイントを書き込みしたうえで相談時に持参しています。

パンフレットがある以上、それを活かしていくことも大事だなと感じます。

意外と見逃していることもあったりして、ハッと気づかされることもありますからね。

では。

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