緊張で固まっていた私がセミナー講師をしていること

もともと人前に出て話すことが苦手でした。

学生時代の発表会ではいつも足と声が震え、できるだけ手を挙げないようにして目立たないように過ごしていました。

そんな緊張していた私が今では税理士会や社労士会で行われるセミナーの講師をしたり、自主開催セミナーを行うことができています。

常にダメだしされていた過去

なぜそもそも話すときに緊張してしまうのか?

振り返ると、小学生のときに先生から発言をするたびに常に否定されていたことがあります。

挙手して指名された場合に間違えた答えを言うと「それは間違い」・「そんな答えあるわけないじゃないか」と言われ続けたのがトラウマのようになっていました。

何か発言するとそれはダメだと否定される。

じゃあ「自分から何も話さないようがいいんじゃないか」と思うようになり、それが人見知り・緊張につながっています。

ですので大学生になってからもゼミでの討論にはできる限り参加しないようにしていました。

何か意見を言うと否定される

そんなゆがんだ認識が自分を形づくってしまっていました。

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税務職員になってからの「場慣れ」

税務職員になってから人前で話す機会が増えてきました。

お客様とお話するのは当然ですが、幹部・上司・先輩などとの間で話をする機会が多いです。

例えば、税務調査から帰ってきたときには毎回上司へ報告をするわけです。

もちろん最初は緊張して調査で行ってきたことを忘れてしまうほどでした。

しかし、徐々に自分が何をしてきたのかと上司からのアドバイスに耳を傾けられるようになりました。

そんなとき思ったのは、頭ごなしにすべてを否定されることはないということでした。

調査で上司からダメ出しされることは当たり前です。

しかし、自分がやってきたことに対してまずは耳を傾けてくれるのです。

「頭ごなし」というのがポイントで、自分の意見をまず言えるようになってきたというのが緊張が解けてきた第一歩でした。

あとは場慣れです。

お客様向けの説明会や、若手職員向けに研修の講師をしたこともあります。

前に出て話をする機会は緊張しますし不安です。

その不安は、頭ごなしに自分が言うことを否定されてしまうというあのトラウマがあったのです。

しかしそれを徐々にこなしていくことにより自分の自信にもなっていきました。

褒められるとうれしい

新人職員向けの研修の講師をしていたときに上司に褒められました。

アンケートを書いてもらうことになっていたのですが、若手職員の評判がよかったようです。

ある職員は「私の話に具体性があって今後の実務に取り入れたいと思う」と書かれていたみたいです。

職員向けではありましたが良い評判をいただけたり誰かに褒めていただけること自体初めてでしたのでとてもうれしかったのを覚えています。

褒められる経験って過去ほとんどなかったのです。

否定され続けてきた自分の話に関心を持ってもらえたのです。

それ以降、人前で話すことがずいぶんと楽になったのを覚えています。

もちろん話し方がうまくないので眠くなったり難しいなどというお声をいただくこともあるのでそれはそれで反省すべきところではあります。

でも話の冒頭から否定されることはありません。

耳を傾けていただけます。

徐々にではありますが人前で話すことが苦痛ではなく、話し始めると緊張が解けていくようになりました。

相手に伝わるように

セミナー講師をするうえで心がけていることは、お客様の顔を見ながら伝わるように話をするようにしています。

強弱をつけたり、時には手を動かしてもらったり。

早口は避けて、専門用語はできるだけ使わない。

わざわざ時間を作っていただいて私の話に耳を傾けていただいているのですから。

すべてをご理解いただかなくても何か引っかかるもの・参考になるものがあればいいなという思いで講師をやっています。

ハードルは上げすぎなくてもいいと思ったらずいぶんと気が楽になりました。

まとめ

セミナー講師をお引き受けするときは「私でいいのだろうか」と一瞬思いますが、終わったあとに参加していただいたからの反応をお聞きするのが楽しみになってきました。

頭ごなしに否定されていたあのトラウマが徐々になくなってきています。

では。

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