「YouTubeを観てきた」というお客様の対応

最近年金相談をしていて「YouTubeを観ておススメだと言われた」とかで相談にお越しになる方がいらっしゃいます。

もちろん確認でお越しになられるのは全然かまいませんけど、真に受けて考えをこじらせてしまっているケースが少なくありません。

繰上げ請求の相談

老齢年金は65歳から原則受け取ることができますけど、この支給を60歳以降の早い年齢で受け取りたいという「繰上げ請求」のご相談が最近増えています。

なぜ希望されたのかをお聞きするととYouTubeで話していたからというものだったりします。

もちろん本当に正しいかを確認されに来るのですけど、年金は誰一人同じ金額なわけはありません。

夫婦の働き方や子どもの有無でも変わりますから、年金の受け取り方はメリットもあればデメリットも当然あるものです。

でも、そのデメリットの部分の解説がYouTubeではないようで、デメリットをお話するとがっかりされることがあったりします。

もちろんそれで考え直すという場合もあれば、説明に納得がいかずに怒って帰られる方もいます。

【事務所お知らせ】  

YouTubeのほうが正しい!

年金相談で以前「YouTubeで言っていたのがおかしいというのか!」と言って帰られたお客様がいました。

申し訳ないですけどそう思うのならわざわざ相談に来ないでほしいなと。

自分が納得する説明をYouTubeでされたのであれば相談はしなくていいはずです。

ほかのお客様はもっと真剣に年金相談をお受けいただいています。

しっかり耳を傾けていただいているお客様に失礼です。

…と、口に出そうになりましたけど何とかこらえたことが何度かあります。

税務相談でもよくある

年金相談は無料で行っていますけど、ほかに無料で行っているものとして税理士会が主催をする税務相談があります。

無料だからなのかYouTubeで観たけど正しいのか?という理由でお越しになられます。

でも、年金と同じで税金の多い少ないは周りの人と同じということはないんですよね。

比較しようがない。

それでも確認をしたいのなら相談していただいて構わないです。

でも、結局は自分で最終的に結論を出していくものです。

無料相談ができるのはここまで、です。

正解なんて分からない

年金相談・税務相談においてYouTubeを観てきた方の多くは正解を求めがちな傾向にあるのかなというのが私の印象です。

YouTubeではAと言っている、あなたはBと言った。じゃあ私はどうしたらいい?

と。

「その回答は自分で考えてくださいよ」と思うわけです。

自分にお金をお支払いいただいて顧問やスポット相談をお受けいただいた方とはやっぱり違います。

なぜなら、その相談者の方との接し方がまったく違うからですね。

手を抜くということではなく、その方との関係性があって収入や経費のほか仕事の仕方を含めてあらゆる情報を把握しているからアドバイスができるのです。

その場限りの相談でなんでもかんでも求めすぎな気がします。

そもそも何が正しいって相談される側も分からないです。

年金の受け取り方の正解って何なんでしょうか?

税金を納める金額が少なかったら正解なのでしょうか?

回答をスパッと言い切れないのは私の税理士・社労士としての能力がないだけなのかもしれませんけどね…。

まとめ

今回書きたかったのは、YouTubeを観ただけで正しいと真に受けてしまわず複数の意見を素直に聞いて自分で判断をしてほしいというところです。

意見を素直に聞くって大事で考えが凝り固まっていると話が入ってこないです。

相談の場で解決できる内容でないものは一意見として素直に聞いて判断材料にする。

いったん持ち帰って判断するくらいの気持ちを持ってほしいなと最近特に思います。

では。

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