ネイルサロンや美容サロン以外を借りている場合のほか、自宅で事務作業をするための事務所として使っていることもあるでしょう。
サロン以外に自宅事務所を借りて家賃を払っている場合、事業の経費として認められないのでしょうか?
ネイルサロンや美容サロンを借りている場合の家賃
ネイルサロンや美容サロンを借りている場合の家賃は、お客様に施術をする場所ですから事業を行ううえで必要なものといえます。
そのため、その家賃は一般的に全額経費として認められることになります。
このほか、サロンの水道代や電気代・通信費なども経費として認められますが、ガス代はサロンで使わないことが多いと思われますので認められない可能性があります。
【事務所お知らせ】自宅事務所の家賃
基本的に、生活費(プライベートな支払い)は事業で必要な経費として認められません。
しかし、自宅事務所の家賃のように中にはプライベートな支払いと事業の支払いが両方含まれている場合もあるかと思います。
この場合、仕事をするうえで直接必要であったことが明らかにされる部分については経費として認められます。
つまり、事業用とプライベート用に分けることができる場合、事業用の部分は経費として認められるということになります。
今回の場合、自宅家賃のうち事務作業に使うスペース・時間に対応する部分だけを経費にすることができます。
按分する基準
自宅家賃のうち事務作業に使うスペース・時間に対応する部分を抜き出して経費にするという「按分計算」が必要になってきます。
この按分計算は、いろいろな方法がありますがよくあるのは次の2つです。
面積按分
書斎・事務コーナーなど、事務作業専用スペースが特定できる場合
事務所使用面積 ÷ 自宅全体の床面積 = 按分率
例:自宅70㎡のうち事務スペース7㎡ → 10%となります。
面積×時間の二段階按分
リビングの一角を時間帯によって事務用に使う、専有スペースが明確でない場合
使用面積割合 × 使用時間割合 = 按分率
例:リビング15㎡(自宅70㎡の21%)を1日3時間だけ事務利用(3/24=12.5%)
→ 21% × 12.5% ≒ 2.6%
事務作業専用の部屋やコーナーがあるなら「面積按分」、リビング等を兼用しているだけなら「面積×時間の二段階按分」というのが基本的な使い分けです。
自宅家賃のほか按分計算ができる経費としては、電気代や通信費(自宅のネット回線)があります。
このうち電気代については面積按分より使用時間按分のほうが実態に即しているかもしれません。
自宅家賃についてはネイルサロンの家賃と混同しないよう、経費に補助科目をつけておくとか仕訳摘要をわけておくと管理・説明ともに楽になります。
実務上の注意点
今回取り上げた2つの按分計算の方法はあくまで一例であり自分で決めることができます。
ただし、適当に決めたり周りがそうしているからという理由はダメです。
注意点としては、
- 事務スペースの間取り図・写真を按分根拠として保存
- トイレ・廊下・寝室など生活と不可分な部分は事務所面積に含めない
- 按分率は保守的に
→一般的に税務調査で「自宅なのでほぼ生活スペース」と指摘されやすい論点
面積10〜15%程度が説明しやすい水準になることが一般的
が挙げられます。
私の事務所では必ず計算した根拠と根拠資料を保管していただくようにお願いしています。
サロン以外の事務作業がメインですから按分率は低くなるのが一般的だと考えられるからです。
まとめ
今日の内容をまとめます。

按分率についてはこれが答えというものはありません。
なので按分率計算の根拠となる資料を保管して税務調査時に調査官に説明できるかがポイントです。
では。
