事前に決められてしまうと嫌だった話

もともと事前に準備しても、そのとおりにきちんとやろうということができない私。

それがよくもあり悪くもありなのですが。。

シナリオどおりにやることがどうも苦手なのです。

今回は、税務職員時代に実際に経験した話から、今考えていることを書きたいなと思います。

説明会で原稿どおりに読む

ある署の源泉所得税担当をしていた時に、法人の方向けに説明会を行っていました。

これは法人税担当と合同で行うものなのですが、

  • 新規で設立された方向けに行われる「新設法人説明会」。
  • 決算を迎えた方向けに行われる「決算法人説明会」。

という2つがあります。

この説明会は、内部向けとは違い間違ったことは言えないところがあり、事前に準備された原稿をそのまま読むことが慣例となっていました。

当然、引継ぎ文書としてその原稿は残っていて、毎年どういうことを言ったのか文章として保管されています。

原稿はその時の改正項目を追加修正したもので、基本的なところは変わりません。

話すことは決まっていて、ただその原稿を読むだけ。

正直、時間も限られていますので、事前に話すことを決めていないといけないのは分かるのですが、私はどうも嫌でした。

まずその原稿ですが、話す時間や説明内容も細かく指定されていました。

「〇分でここまで言う」、とか。ここの部分は「割愛します」と言って説明しない、とか。

ここまでいちいち決められるのはどうも苦手で。

時間どおりに終わればいいのに、最初から決めつけでやるのはどうもおかしいなと。

その時のお客様の雰囲気を見ながら説明すればいいのになって。

特に、これら説明会は法人を設立したばかりだったり、決算の仕方に不安がある方を対象としているのです。

その原稿はすべてを詰め込んだ形で説明するので、「割愛します」の連発でした。

これじゃ分からないだろうな」、というのが率直な印象でした。

しかも、原稿を読むので視線を無視することになります。

実際周りの方の表情が見えないので、本当にご理解いただけているのだろうかという不安もありました。

また、原稿を読むだけなので早口になりかねないのも問題でした。

しかし、過去から引き継いだ原稿でしたしここで全てを変更するのは無理だなと思ったのでそのままやっていましたが、

案の定、参加した会社の方から「税理士に聞いた方が分かりやすい」と言われてしまいました。

もっと柔軟に対応できたらなぁ、というのが本音でした。

あえて原稿を作らないで説明したこと

これは部内研修で講師をしたとき。

あえて文章としての原稿は作らず、話したいポイントだけを羅列したメモを作成して説明しました。

強調したいところをマーカーを引いてもらうように指示して、説明したいところを先に説明して時間が余ったら残りを紹介するようにしました。

今回は、お客様相手ではなく職員向けでしたので、それほど固めてしまうものは作らなくてもいいなという自分なりの判断でした。

実際、説明自体も長時間でしたが、事前に説明する範囲を絞っていたこともありすんなり行けましたし、最後は職員の方から分かりやすいという感想もいただけたのでよかったなと思います。

原稿が必要でも文章化しなくていいと思う

時と場合によると思いますが、私は原稿を作ってそのとおりに説明するのは向いていませんでした。

どうしてもお客様の顔色を見ながら説明したいからです。

原稿を文章化してそのまま読むという、自分の「負い目」みたいなものも感じるところがあります。(個人的主観です)

説明会の時もそうですが、事前に配布された資料や教材があったのです。

これがあるのに一からだらだら説明して、「割愛します」と言って説明しないところもあるのはおかしいなと。

原稿を作るのなら、最初から自分が説明したいところ、注意してほしいところだけを事前に指摘できるようなものだけ作ればいいですし、

それならもういっそ文章化せずポイントだけ羅列したメモだけあればいいなと思うのです。

ただ、ポイントメモだけ作るのは資料や教材があって始めて成り立つのかなと。

この資料や教材をお客様に配布してから説明する。その説明原稿は文章化せずポイントだけ。

私もいつかセミナー講師をするなら、お客様にお渡しする資料や教材を分かりやすくするとか、説明したいところを優先的にお話するという感じで強弱をつけようかと思っています。

一から全てを理解してほしい、それが理想ですが正直無理だと思います。私もそうです。

これをお伝えしたい、というところが伝わればまずはOKかなと。

そのためにわざわざ原稿化しなくても、ポイントだけをメモしておけばいいのかなと思ったりしています。

まだ実際にセミナーの講師をやったことがないので偉そうなことは言えません。

本当なら全て原稿を作るべきなのかもしれませんけどね。。

まとめ

今回は、原稿どおりに読むことが苦手な私が実際にやっていたことを書きました。

過去の説明会の経験から、ポイントだけを書いたメモを作って文章化はしませんでした。

実際にこのメモを引継ぎ文書として残したのですが、引き継いだ職員からは不評でした(苦笑)。

たぶん文章化された原稿を見てそれを読もうと思ったのでしょう。

うーん、どれが正解かというのは分かりません。

人それぞれだと思います。私の性格として一から決めつけてしまうと逆に緊張したり失敗したりします。

こういう性格だから、仕事やプライベートも決めつけられるとちょっとイライラしてしまうのです。

大人になれと言われればそうなのですけどね。。

では。

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