クリスマスは源泉所得税担当には関係なし

12月25日、クリスマス。

仕事から終わって街中のイルミネーションを見ながら「はぁ、やっと終わった…」と思っていたものです。

そう、私がいた源泉所得税担当は年末のこの時期のんびりすることができません。

28日の御用納めまで気が抜けないのです。

年末が期限の仕事が多い

調査部門は年末年始に税務調査をすることはありませんし、事務所内での仕事もありません。

調査をすると書類作成の締めが12月頭ですのでそれからはあまり仕事がありません。

つまり、この24日あたりはもう休暇に入っている方が多いです。

しかし、内部事務はその書類が回付されてチェックをします。

処理をする日(=「施行日」といいます)がだいたいこのクリスマスの時期なのです。

この施行日に合わせて、源泉所得税事務でもいろいろな締め切りがやってきます。

  • 源泉所得税の未納督促の処理期限
  • 処理状況の報告期限(未済の仕事がないかどうか)
  • 簿書の整理(書類がたくさんあるから)

この時期は内部事務を担当する部署はどこも忙しいですが、源泉所得税担当は特に忙しいです。

処理はパソコンで行います。

このパソコンが機能する時間が限られていて、17時半を過ぎると止まってしまうのです。

朝は8時過ぎには動くので、朝は若干いつもより早く出勤して仕事を開始し17時半までMAXで仕事をするのです。

毎日が戦争のようで、私がやっていた仕事の多くがこのパソコンを使った仕事でしたので、「話しかけないで!」というくらいでした。

会社側からも質問が多く来る

会社側も年末までに聞いておきたいことがあるのか、この時期特に質問事項が多く寄せられます。

しかも、けっこう難解な質問…。

もっと早い時期に聞いてほしいのに、というものもあったりします。

例えば、年明け早々に支払う非居住者に対する源泉所得税についてとか。

この12月末で退職される方もいるので、退職所得に対する源泉所得税の質問も多いです。

また、年末調整の事務も大詰めですからその質問もたくさん来ます。

ある都心署にいたときは、これらの問い合わせで事務が完全に止まりそうでした。

質問が来ると即答できるものはそれほどありません。

だいたいは上司や審理担当という調べてくれる係に聞いてから回答します。

このため、会社側から「年末までに回答がほしい」「急いでいるから早く回答がほしい」などと言われても、他の会社のこともあるので正直あきらめてもらうしかありませんでした。

こういう対応をせざるを得なかったからか、会社からよく怒られていました。

仕方ないですよね。

決まっていることがあったらなぜ早く質問しないのかってこちら側は思うわけです。

それをしないで自分の会社の都合だけで行動される方も多いです。

税務署では個別的な相談は事前に予約をしていただいて来署していただくことが原則です。

それもなくいきなり電話で回答をすぐに求められても困ります。

けっこう無理難題を言ってくる会社は情報を残すようにしていましたし、印象は相当悪くなってしまうと思っておいたほうがいいです。

事前に予約していただくか、もう少し早い時期に問い合わせいただいたほうがいいのかなと。

年末年始のあわただしい時期、どこの職場も同じで公務員も例外ではありません。

私はできるだけすぐに回答するようにしていましたが、もし相手から回答をせかされても「きちんと調べてから回答した方がいい案件だと思うので…」とやわらかく期限を延ばすようにしました。

パソコンが機能しなくなった夕方以降、これらの質問内容を考えたりすることも。

また提出された還付請求に関しての問い合わせもこの時期よく行われます。

還付金をあてにする会社も多くて、早く処理してほしいという連絡が来るのです。

しかし、書類を請求しても来ない、依頼された書類の提出がないのに早く処理してほしいと言われても何もできません。

挙句の果てに「還付請求書を出したのだからすぐ処理しろよ!」と逆ギレされることも。

こちらとしても証拠書類が出されない以上は処理ができないので再度の提出をお願いしています。

この事務は会社とのやりとりはすべて記録しています。

ここで書類がすぐ出てこないとなると、「あれ、調査に行ったら不正や多額の追徴が出ておもしろいかも」「他の資料の保存状態も悪そう」などとあらぬ推測が働いてしまいます。

実際これら会社との接触情報は上司もチェックしていて、他部署の調査部門の上司に情報提供されます。

忙しい時期だということを共有しておく

年末のこの時期は、会社や事業をされている方は忙しい時期だと思います。

早くから出している書類の処理がまだ行われていないのならクレームを言って当然だとは思います。

しかし、先週金曜日に出した質問の回答を月曜日までに、とか言われてもちょっと無理。。と思ってしまいます。

源泉所得税担当はこの時期は自分たちの仕事の処理でいっぱいいっぱいです。

先ほどから書いていますが、もっと余裕をもって質問なり問い合わせをしていただきたいなと思ったりします。

これは、対税理士や対会社でも同じことが言えます。

年末は他の職種でも忙しくされていると思うのです。

ですから解決しなければならないことは早めに対応しておくのが必要かなと思いますし、お互いに忙しい時期だということを共通認識として持っておくことが必要だと思います。

まとめ

いつもこのクリスマスあたりは仕事帰りに「やけ食い」をしていました。

飲食店をはしごして。

とにかくストレスを発散したかったのです。

世間がクリスマスだと浮かれているのを見ながらイライラしてやさぐれていましたね(苦笑)。

こういう人間もいることをお忘れなく。

では。

[事務所お知らせ]

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