「そこにいなくてもいい」と思ったから退職した

税務職員として15年間税務署で勤務してきました。

途中でうつ病やパニック障害を発症し精神的につらい時期があって、何度か休職を繰り返しました。

体調が年々悪化していっているような気がして退職を決意したのもありますが、私がいなくても仕事が十分に回っていく職場にいることに違和感を持っていました。

仕事ができるより人間関係の円滑さが重視された

正直、年数を重ねていくと経験がある仕事はある程度ルーティン化されてきて知らないうちに誰でもできるようになってきます。

特に内部事務などは、毎月のサイクルを何度か経験すればそれの繰り返しですし、1年のうちにあるイベント(説明会など)も次の年には昨年の流れを踏まえれば対応できることが多いです。

一度経験すれば仕事ができるような職場です。

その反面、経験年数が長い人に仕事が回ってきがちです。

仕事ができる人がやったほうが仕事自体円滑に進むからです。

もちろん部署単位で仕事をしていくわけですが、部署の中に暇そうにしている人がいる一方、自席にもつけないくらい忙しい人もいるのです。

それを見て見ぬふりをする上司。

暇そうにしている人に仕事を振っても期限のある仕事だといつまでたっても進まないので、あえて仕事をさせないと決めている方もいらっしゃいました。

仕事ができる人より部署内でコミュニケーションを取ることに重きを置かれていた職場でした。

特に税務調査は、個々で動くだけではなくて部署で行動することも多くなりますし、調査に行けば上司にその日の報告をしますからどうしても人間関係を円滑にする必要が出てきます。

それは仕事だけに限らず、仕事終わりの飲み会も毎日のように行われているところもあります。

今コロナの影響でさすがに自粛していると思われますが、「飲みにケーション」という言葉さながらな職場でした。

私はどうもこの雰囲気になじめませんでした。

コミュニケーションを取ることがあまり得意ではありませんでしたし、仕事をしながら雑談をするほどの要領の良さはありません。

仕事は早く仕上がるものの話をしないので、先輩からたまには会話に入ってきた方がいいよと言われたこともあります。

仕事に無関係の話までなぜ付き合わなきゃならないのか。

新人のころは無理して会話に入っていましたが、最終的に無意味だというのが分かったのでかかわらないようにしていました。

休職して心配されたが部署内の仕事は順調だった

休職するときは、周りに迷惑をかけることは重々承知していました。

私の担当していた仕事を周りの方にやっていただかなければならなかったからです。

上司もできるだけ出勤してほしいとか、休暇取りながらでもいい、休憩しながらゆっくりでいいから出勤してきてとおっしゃっていただいていました。

心配していただいていたのはありがたかったのですが、休職中私がいなくても仕事は十分に回っていきました。

なんなら昨年よりもいい実績だったりすることもあったり。

もちろん復帰してきたら席はあります。

でも自分がいなくてもどうせ仕事は回っていくのだからいなくてもいいのではないか、と思うようになってきました。

復帰して周りも喜んでくれているのかと思いきや、そうでない方もいらっしゃいました。

なんで復帰してくるのかと。

私がやっていた仕事って何だったのか?誰でもできる仕事なの?

それを思うと、別に自分がいなくても大丈夫じゃないのかと、だんだんと思い始めました。

自分じゃなければできない仕事をしたい

先ほどから書いているとおり、正直内部事務ですと新人職員でもある程度経験すれば十分に対応できます。

また、部署内で仕事のバランスを考えたら1人いなくなったくらいでもそれほど影響がないことがあります。(ただし人数が少ない部署はかなり大変になりますが)

休職した私からすれば休職したことに対してすごく申し訳ない気持ちなのですが、いなくなっても部署がうまくいっていることを知ると、「必要とされていないな」という気持ちになりました。

と同時に、休職してしまうくらい厳しい職場です。

もし復帰してもサポートがなければまた休職してしまいまっす。

私は現に休職を繰り返しました。

休職するたびにこの職場にいてもまた苦しむのが目に見えていました。

必要とされていない職場にこのままいることよりも、自分が決めた道で必要とされる仕事をしていきたいと思うようになりました。

社会保険労務士の資格を取得したこと、税法科目が免除になることが分かっていたにもかかわらず税法の勉強を続けていたのも、自分が本当にやりたいことは何かを模索していたからです。

本当にやりたい仕事って税務署にはないかもしれない、このまま勤務しても満足できないのではないかと思うようになりました。

「組織を飛び出してよかった」と思いたい

この公務員という大きな組織を抜け出したこと、周りから見れば「もったいない」とよく言われます。

手厚いサポートがあることも大きいですし。

でもその組織にいるからこそ苦しむこともあります。自由はほぼありませんからね。

退職をしたことで後悔はしたくありません。

むしろいろいろな制約を受けていたことで、本当に自分が考えていたことができるのではないかとわくわくしています。

なので、私はひとりで開業します。組織にいていろいろ苦しんだからです。

そこにいなくてもいいと思った時点でもう自分の中で退職は見えていました。

おそらくもし独立せずに会計事務所などに転職してしまったとしても、組織にいる以上は税務署と何も変わりません。

苦しいかもしれないけれど、自分ひとりでやっていったほうがいいのかもしれないなと思いました。

まとめ

今回は、税務署を退職したときに思った気持ちを書いてみました。

退職理由のひとつが今日の記事の内容です。

もちろん、自分に能力がなかったから誰でもできるような仕事しか振られなかった、というのもあります。

ひょっとしたら自分がいなければ誰にも任せられないという仕事があったかもしれません。

しかし、でも国税という大きな組織。誰にも任せられないような仕事なんてありません。

誰かしら補充できるのです。優秀な方ならあっという間にできますし、もっと効率化が図られるはずです。

ただ一度でも辞めたいと思ったら、そこに居続ける必要はないなと。

代わりはいくらでもいると思わされたからです。

では。

[事務所お知らせ]

編集後記

先週金曜日、和歌山市内へ出かける用事があり、以前から行きたかった和歌山ラーメンの有名店「井出商店」さんへ行ってきました。

 

 

 

 

昼前でしたが満席で外で待っていました。

注文を事前に聞いていただいたので店内に入ってから5分もたたないうちに料理が出てきました。

私が頼んだのは、「大盛特製中華そば」。

特製だとチャーシューが多め。

 

 

 

 

 

和歌山ラーメンのこのお店、実はまだ食べたことがありませんでした。

「とんこつ醤油」のスープというのはなんとなく知っていましたが。

それほどしつこくなくあっという間にいただきました。おいしかったです。

ちなみに店はせまいので密の状態にはなってしまいますが、回転はめちゃくちゃ早いので長居することはありません。店員さんもたくさんいましたし。

メニューも中華そばと特製中華そばの2種類のみ(それぞれ大盛あり)なので注文もすぐ決まります。

また席には和歌山ラーメン特有の生卵と寿司が置かれていて自分で取って食べます。会計時に精算します。

私は生卵が食べられないのと、寿司はいらなかったので食べませんでした。

和歌山駅から歩いて5分くらいです。大通りにあるので分かりやすいですよ。

ネット通販もやっているみたいですね。

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