税務調査を担当する調査官も人間ですのでいろいろな方がいます。
調査官の特徴を知ると対応の仕方も変わるかもしれないというお話です。
2種類の調査官タイプ
私が考える調査官は大きく2つに分けることができます。
まず1つ目は、勢いがあり口での攻撃がありはったりも効かせる調査官。
調査官との最初の接触は電話での連絡です。
その時の声から威圧感を感じたりすることもありますし、実際対応するとちょっと怖い印象があったりします。
口調が悪くきついことを言ったりすることもあるのかなと。
そして、相手が不正をしているのではないかという想定のもと、まだ判断はできないけど処理が間違っていると断言してしまう「はったり」をかます方もいます。
そして2つ目は、口数は少なめだけど調査中に指摘された内容についての説明が納得しないとなかなか引き下がってもらえない調査官です。
調査中は特に処理について間違っているということが明らかな場合以外は指摘しません。
しかし、判断に迷っている処理があった場合には納税者からの意見に納得しない限りしつこく質問してきます。
私は後者でした。
口数は多くありませんでしたし、誤りがあっても即答しないようにしていました。
即答しなかったのは自分が指摘したことに自信が持てなかったというのがホンネなんですけどね…。
もしグレーな処理をされていた場合にはこちらが納得できるまで説明を求めていました。
税務署に戻ってから自分で調べたり、審理担当に確認をしていましたね。
なので、不正の発見割合は高いものではありませんでしたが誤りを指摘する機会は多かったです。
【事務所お知らせ】調査のやりやすさ
では、調査のやりやすさはどうでしょうか。
調査を早く終わらせたいとか指摘された内容が明らかに誤りがあると納得できるのなら、勢いがありはったりも効かせる調査官のほうが楽だと思います。
この特徴のある調査官には欠点があります。
それは、指摘した誤りが実は正しい処理だった場合がよくあるからです。
「はったりを効かせる」ということは嘘かもしれないことをあえて言うことで動揺させる作戦でもあるのです。
もし処理が正しいと思っていても調査官から指摘を受けたときにはその場で回答はせずにいったん自分たちでも調べてみることです。
関与されている税理士がいるなら税理士に相談をしてみます。
すると、意外と調査官の勘違いだったりすることも多いのです。
意外と攻撃的な調査官ほどボロが出やすいものです。
ただ明らかに誤りがあると認められる場合はそれで調査終了となり調査が長引くこともないような気がします。
一方で、口数は少なめだけど調査中に指摘された内容についての説明が納得しないとなかなか引き下がってもらえない調査官は手ごわいと思います。
調査中に何をしているのか見当がつきません。
さらに、調査中に指摘された内容が例えば正しいと思って処理をしていた場合でも調査官側が納得しない可能性があります。
要は、調査中よりも調査後の対応で誤りではないことを立証するために時間がかかり苦労する印象があります。
調査官も条文などを調べて理論武装してきていますので覆らせるほどの根拠がないとなかなか納得しません。
調査終了まで時間がかかる可能性が高いので「根性比べの様相」を呈してしまいます。
まとめ
今回は調査官の特徴から見る税務調査のやりやすさについて私見をもとに書いてみました。
私は口数は少なめだけど調査中に指摘された内容についての説明が納得しないとなかなか引き下がってもらえない調査官が今も苦手です。
自分がそうだったからというのもあるんですけどね…。
調査官も人間ですので観察するというのも楽しいものです。
では。
