「こんな調査官もいますよ」のお話

久しぶりに税務調査のお話を。

確定申告時期も終わり(延長の場合はまだですが)そろそろ税務調査が再開されるかと思います。

税務署の人事異動が7月10日なので、その前月までが税務調査の終盤戦となります。

これまで税務調査についての記事を書いてきていますが、今回はちょっと変わった視点で、私を含めた調査官のことを書いてみたいと思います。

「こんな調査官もいるんだ」という感じでお読みいただけたらと思います。

調査官にはいろいろなタイプがいる

税務調査に来る調査官は、新人職員から定年退職後再任用されたベテラン職員まで幅広い年齢層の方がいます。

税務調査の進め方に関しては、じっくりタイプもいればどんどん先に進めていくタイプもいます。

横柄な態度を取る方もいれば、謙虚で納税者に寄り添ってくれる方もいます。

屁理屈をこねる方もいれば、素直に意見を聞いてくれる方も。

調査官も人間ですのでいろいろなタイプがいます。

ちなみに私はというと、じっくりタイプでこちらから声を荒げたことは一切ありません。

納税者側にとってはなかなか引き下がらないし細かいところに目がいきがちなので嫌なタイプに映っていたかもしれません。

なので、上司が行動力のある方だと苦しいですね。

不正以外は要らない!!

そうおっしゃる上司も中にはいます。

まあその通りなんです。

多少誤りがあってもそれは実績には入らない。

不正することがいけないのだからそれを徹底的に指導する。

しかし、調査で毎回不正があるとは限りません。

それを求めようとすると無理やりな調査になってしまいます。

そこの折り合いをどうつけるのか、調査官と上司・そして納税者側とのやり取りに頭を悩ませます。

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見た目が怖い調査官

調査官にもいろいろなタイプがいるというお話ですが、見た目からして怖そうな調査官もいます。

  • スキンヘッド
  • パンチパーマ
  • いかつい
  • メガネのフレームの色(白とかシルバーなど)
  • ストライプスーツ

喋ってみると温和な方もいますが、納税者の第一印象としてはびっくりしてしまいそうな装いの調査官もいます。

もともとそういう格好の方もいればわざとそうしている方もいます。

過去の調査経験から納税者になめられてはいけないという場合もあるようです。

同僚ですら近づくのが怖いなという印象です。

ミスの多い調査官

これは私も含めてですが、ミスが極端に多い調査官がいます。

調査を進めていくと多少なりとも調査官が言い間違えたり段取りを誤ってしまうことがあります。

本来あってはならないんですけど、それを頻繁に繰り返してしまい調査期間が長引いてしまう場合があります。

私がやった失敗としては、以前このブログにも書きましたが、

  • 調査先への行き道に迷い調査開始時間に遅れた
  • 調査先のグループ法人側の経理担当に調査権限がないのにも関わらず接触してしまった

があります。

ただ調査官の中にはこんな方もいらっしゃいました。

調査日を忘れていた

調査日を忘れていて、調査先からの電話で慌てて出かけていく調査官。

意外とあるあるなんですよね(苦笑)。

毎年誰かしらやらかしていました。

ある調査官は、別の調査官とのんきにお話しているときに調査先の関与税理士から電話がかかってきて気づきました。

あ、今日でした!?すいません!すぐに出ますので!!

税務調査は朝10時から始まるのが通常なのですが、そのときすでに10時を過ぎていました。

場所が離れていたらしく11時ごろになると連絡していました。

これ、恥ずかしいですよね。

私はその方の隣の部門にいましたので一部始終をはっきりと記憶していますが、この調査官が出かけたあとのその部門内の雰囲気は凍りついていました。

上司はおろか部下も全員怒っていたというか呆れていました。

当然幹部全員にそのことが知れ渡ってしまうことになりました。

酒くさい 飲みすぎてキャンセル

調査官はなにかとお酒を飲む機会が多いです。

仕事終わりに親睦をかねてという飲み会が毎日のように行われている部門もあります。

さすがに今はコロナで少なくなってきているとは思いますけど…。

そのお酒がらみでやらかす調査官も多いです。

前日飲みすぎたのか出勤時から酒くさいんです。

ちょっと会話するだけでわかるくらい。

そんな状況でも調査へ行ったりするので、調査先からしたらたまったものじゃないと思うんですよね。

調査にならない気もするんですけど、上司や同僚から指摘を受けていましたけど本人はおかまいなし。

あとは、飲みすぎて調査当日キャンセルしたという調査官も見かけたことがあります。

意外とベテラン調査官に多い印象です。

余裕が出てきて油断している、ということなのでしょうか。

結果を出せばいいだけなのか

正直、調査は不正や誤りを見つけ指導していくという結果を出せば調査官として評価されます。

しかし、結果を出すだけが調査なのかな?と調査官のときから思っていました。

私もミスが多くてご迷惑をおかけしましたけど、納税者側から今後気をつけますとか指摘していただいてよかったなどと言っていただくほうが嬉しかったです。

せっかく調査時間をとっていただいているのに、態度が悪かったり変わった調査官より誠実な調査官のほうが納税者も安心するのかなと思って。

誠実なというのは大げさですね。

普通の対応、常識的な対応ができる調査官でいることのほうが大事な気もします。

まとめ

私が個人的に怖い調査官は、温和な対応の中に闘志がみなぎってトークのうまい方です。

納税者側に気持ちよくしゃべらせている中で不正を発見していくという感じですね。

見た目怖そうでない人のほうが調査は粘り強い(苦笑)。

最近は変わった調査官自体少なくなってきた感じがしますね。

では。

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