昨年まで税務署勤務をしていて思ったのが、このまま定年までここにいていいのだろうかということでした。
うつ病などの症状があり十分な勤務ができなくて周りに迷惑をかけているのに、自分はその環境に甘えているようでした。
ちょっと体調不良なら休暇を取り、制限をかけてもらいながら仕事をする。
それでもいいと上司や先輩から声をかけてもらっていましたが、自分が納得できなくなっていました。
指示されたことだけ、与えられたことだけをやる。
それでいいのだろうか。退職前ずっと考えていました。
上司・先輩の指示に素直に従えなくなった
本当に失礼なのですが、自分が中堅職員になった時に、すぐ上の先輩からの指示に従えずに反論してしまうことが多くなりました。
自分の考えがたとえ間違っていたとしても、それを押し通そうとしていました。
それで先輩とトラブルになることも。
さらに上司にはその先輩との関係を話してしまい先輩とは険悪な関係になってしまいました。
精神的に未熟でしたね。
昔、先輩のミスを尻ぬぐいさせられてから本当に信頼できる人としか面と向かって話さなくなりました。
もちろん上司や先輩も気の知れた信頼できる方とだけ付き合っていました。
いくら仕事ができていても周りに威張りちらしたり納税者とトラブルになっている上司や先輩には近づかなくなりました。
もしこのままこの職場にいたら、いつか必ずこういう人と一緒に仕事しなければならないと思うと悲観的になっていました。
実際ここ10年間位で職員の質は相当低下したと思っています。
年配・再任用職員と若手職員だらけで中堅職員は国税局以上に持っていかれ、税務署にはいません。
働く世代は国税局や国税庁・財務省が引き抜くのです。
税務署の職員のうち一部の人にだけ大量の仕事が回ってきてしまいます。
他の職員にやらせると時間がかかったりできない場合もあるからです。
私も迷惑をかけていたほうでした。休職していましたからね。
指示するだけして、後で文句をいう上司や先輩は一番腹立たしいです。
このタイプは本当に多いのでやっかいでした。
優秀な先輩や同期は退職していく
国税職員は給与水準が高く、休暇も取れるため安定していると言われます。
しかし、調査ができたりして優秀だなと思う職員は、希望の仕事ができないと思うとすぐに退職したり道を切り替えていました。
研修時代に知識豊富で調査能力もありそうな同期はほぼ辞めてしまいました。
税務署は高齢職員と若手職員しかいませんが、国税局以上はその逆で中堅職員が多いようです。
残業続きの毎日で精神的にも肉体的にも強くないと国税局以上の勤務はできません。
そして、希望の仕事をずっとできるわけではありません。人事異動は毎年ありますから。
いきなり調査から総務課へ行って、などということもあります。
それが嫌で辞めた人もいますからね。
正直、優秀な人ほど仕事をたくさん振られます。
できない人の分まで抱えるわけです。
嫌になるのも分かる気がします。
楽しい職場ではない
「公務員だから楽そうだ」、という考えだとすぐに嫌になる職場です。
楽しい職場ではありません。
納税者とのやり取りは緊張しますし、クレームがしょっちょう来ます。
感謝されることはめったにありません。
救いは土日祝日が完全休みということでしょうか。
気分転換の仕方が本当に大事になってきます。
やりたいことが見つかれば辞めていいと思う
もし私がやりたいことも見つからずに淡々と仕事をしていれば、退職しない方法もあったかもしれません。
しかし、税理士という資格を取得して社会保険労務士の資格もあるのにその知識を活かさないのはもったいないと思いましたし、このまま指示に従う人生はつまらないなと思ったのです。
自分のやり方でやってみたいなと。
大変かもしれませんが、やりがいが持てる気がします。
毎日愚痴しか言わずにふてくされていましたので、今は自分で将来を考えることができるのでこれからとても楽しみです。
退職した人たちはみな何かしら不満があったりして、やりたいことを自分で見つけたような人たちです。
このまま勤務し続けて本当に幸せかを考えた末、退職を選びました。
自分ひとりで行動してみたい
雇われていると自分で行動することはなく、自分で決めても最終的に上司の判断になります。
そこで意見が180度変わってしまうことも多いです。
一から練り直しということもあります。
事務の運営は上司いかんで大きく変わります。
ある上司はOKだったのに今回の上司はダメということは当たり前にあります。
振り回されるのはもうしんどいです。
自分でこれだと決めた道を進んでみたい、という気持ちは沸いてくるのは当然かなと。
不満を持っているだけで自分からは動こうとしない職員が多いです。大人と言えば大人なのでしょうけど。
勤務し続けることが悪いということはなく、自分に合うか合わないかを考えたら合わなかったという結論に達したわけです。
同期でも結婚して子供がいたりすると、生活がかかっているので仕方なく続けていたりします。
私は独身なので自分で退職するという判断をすることができたのかもしれません。
まとめ
「雇われる=指揮命令に従うこと」ですが、私には無理でした。
とにかく疲れました。
こんなに人間関係で悩むとは。
仕事の方針も毎年振り回されるのは本当に大変でした。
自分で納得したものをお客様に提供したい、その気持ちが強くて退職しました。
退職して後悔は一切ありません。
毎日次の目標に向けて頑張れる環境になったのでとても満足しています。
では。
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