国税OBで社労士を取ってよかったと思うこと

私は税務署勤務をしていた5年目に社労士試験に合格しました。

結局社労士登録をしたのは税理士登録と同時期の10年以上たってからですが、社労士資格を取ってよかったなと今でも思っています。

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税務署勤務からの「逃げ」

当時私はうつ病になりかけていました。

人間関係もよくなくて上司と喧嘩になることもありました。

税理士試験の簿記論と財務諸表論に合格していたころでしたので、もう税務署を退職してどっかで働こうかなと思っているところでした。

「働くって何なんだろう?」と思ったときに社労士試験に出会いました。

当時源泉所得税担当でしたので、年末調整時期に出てくる社会保険料控除の関係や年金科目の楽しさ、そして労働基準法の奥深さとがリンクして楽しかったです。

嫌な毎日から逃げるための方法のひとつだったかもしれません。

給与計算と年末調整

税務署を退職してから現在も家業の経理業務をやっています。

その際には、家業の給与計算と年末調整も私がやっています。

給与計算をしていますと36協定などの提出のほか残業代の計算などもありますので、社労士で勉強したことを思い出すんですよね。

社労士は原則年末調整の事務を代行することはできず税理士がやることになっています。

源泉所得税担当をしている期間が税務署勤務で長かったので苦になることはありません(年末調整の制度自体は問題ありだとは思っていますけど…)。

そのため、社労士兼税理士としてワンストップで対応できるのは両方を学んでよかったことかなと思っています。

年金相談員と税務

社労士登録をして年金相談員になったことにより、お客様から税金の質問にも答えることができるようになり感謝されるケースが増えました。

もちろん相談時間が限られているため年金のお話がメインです。

税金の話をサラッと伝えるとか、税務署や市役所など税金の窓口を案内するだけでも喜ばれるんですよね。

同業者の社労士からも税金に関心をお持ちの方が多いため質問と回答を繰り返すことでこちらも勉強になっています。

年金から天引きされるものとして所得税や住民税のほか介護保険料や国民健康保険もあります。

税金や保険料の話ができるのは源泉所得税担当だった国税OB税理士兼社労士の強みではないかと。

そもそも年金相談員になるとはこれっぽっちも思っていませんでした。

今では社労士業務の収入の大きな柱になっています。

収入の分散と会務との距離感

税理士業務と社労士業務の収入面を比較すると今「50:50」です。

正直儲かってはいませんけど、もしこれが税理士業だけに専念していたら年金相談員という収入源が一気になくなってしまうことになります。

ではその逆で社労士業だけに専念していたら、税務相談に一切従事できないことになりますよね。

つまり、一つの業務に偏っていないために仕事と収入の分散ができているのかもしれません。

あと、人間関係もコントロールしやすくなった気がします。

例えば、飲み会の誘いを税理士会からいただいたとして、社労士業務があるので断れるとか。

税理士会・社労士会といい距離感でつきあえているのかなと感じます。

会務にまったく参加していないわけではないですし。

正直税理士として開業したら税務面で相当頑張らないといけないなとは感じていました。

でも、国税OB税理士に社労士が1つ積み重なったことによりずいぶんと仕事しやすくなった気がします。

きっと国税OBだけを武器にしていたら大した実績もないので「廃業まっしぐら」だったかもしれませんね。

まとめ

先日も税務署に相談に行ったのは年金相談員の仕事から出てきた質問でした。

国税職員で社労士を目指すのは全然ありだと思います。

特に源泉所得税担当や個人課税部門の職員には業務とリンクするところがあるのでお勧めです。

では。

 

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