令和8年中に老齢年金を請求する際に「公的年金等の受給者の扶養親族等申告書」を記入する欄があります。
昨年よりも記入される方が出てくるかもしれないのでご紹介しておきます。
年金請求書「公的年金等の受給者の扶養親族等申告書」
令和8年4月からは男性65歳・女性63歳の方が老齢年金を請求することができます。
男性は昭和36年度生まれの方、女性は昭和38年度生まれの方が年金の支給が開始されます。
男女とも年金を受け取る権利が発生することになりますので、年金相談窓口の混雑が予想されます。
窓口で相談を受けたい場合には事前に予約をしていただくのとともに、事前に送られてくる年金請求書にわかる範囲で記入しておくと時間の節約になります。
また条件つきではありますが、ネット経由でも年金請求をすることができます。
事前に送られてくる年金請求書の最後のほうに「公的年金等の受給者の扶養親族等申告書についてご記入ください」という以下のページがあります。

なんか難しそうだし年金請求に関係があるのかわからないという方もいらっしゃるかと思いますのでいったん解説したいと思います。
【事務所お知らせ】公的年金等の受給者の扶養親族等申告書とは?
公的年金等の受給者の扶養親族等申告書は、お勤めされていた方なら年末調整の時に記入する「扶養控除等申告書」を思い浮かべていただけるといいでしょう。
老齢年金は、一定金額以上を受け取ると所得税が天引き(源泉徴収)されます。
その所得税を計算する際に配偶者控除や扶養控除などを受けるために記入してもらう書類です。
なので、「税金に関する書類」というイメージをお持ちいただけたらと思います。
で、この公的年金等の受給者の扶養親族等申告書は年金収入が一定額未満の方は記入する必要はありません。
令和8年中は、
- 年齢65歳未満:年間155万円未満
- 年齢65歳以上:年間205万円未満
なので、女性63歳の方の場合は、65歳未満となりますので年金収入が155万円未満であれば記入する必要はありません。
女性63歳の方が請求する場合
女性63歳の方は、特別支給の老齢厚生年金(報酬比例部分)という過去お勤めいただいていた期間に対応する厚生年金を受け取ります。
特別支給の老齢厚生年金だけで年間155万円を超える方は男女含めそうそういらっしゃらないので記入する方はほぼいないと思います。
また、今もお勤めをされながら老齢年金を受け取る場合には、勤務先のほうで給与に関して年末調整を行います。
そのため、公的年金等の受給者の扶養親族等申告書は記入しません。
もし公的年金等の受給者の扶養親族等申告書を記入して提出してしまった場合には、二重で控除を受けてしまう可能性があるからです。
男性65歳の方が請求する場合
令和8年4月からちょっと気をつけたいのが男性65歳の方の請求です。
65歳以上になりますと、国民年金をかけていただいた部分の老齢基礎年金とお勤め期間分の老齢厚生年金の2階建ての年金を受け取ります。
女性の方と違いまして、老齢厚生年金と老齢基礎年金の合計額が年金収入となりますので205万円以上になる方がいらっしゃるかもしれないんです。
ただ、税金の計算対象となる期間は誕生月により異なります。
例えば、令和8年4月が誕生月の65歳以上の方の場合は、税金の計算対象となる期間は5月から11月までの7か月となります。
年金収入見込額が220万円だとすると、220万円×7月/12月=約128万円となり205万円以下となるので公的年金等の受給者の扶養親族等申告書の記入は不要となります。
女性の方と同様、今お勤めをされながら老齢年金を受け取る場合には、勤務先のほうで給与に関して年末調整を行います。
そのため、公的年金等の受給者の扶養親族等申告書は記入しません。
結局のところ記入が必要な方はそこまで多くはならないと思われます…。
まとめ
令和8年分の公的年金等の受給者の扶養親族等申告書の記入についてまとめてみたいと思います。
- 勤務をしながら年金を請求する:記入不要
- 年金収入のみの女性63歳の方:(基本的に)記入不要
- 年金収入のみの男性65歳の方:記入する場合もある
→年金収入見込額を月割計算して205万円未満なら記入不要
年金収入見込額も確認しながら請求書の記入も案内してほしいという場合には、年金事務所や街角の年金相談センターで相談されたほうがいいでしょう。
これまでの年金加入記録を確認する準備もありますので事前予約をお願いしています。
事前予約の方が優先となっており飛び込みでは受けてもらえない可能性がありますので余裕をもってご予約をお願いします。
では。
