「今まで届いたことがないのに、今年扶養親族等申告書が届いた」
そんな年金を受け取っている方からのご相談が増えてきました。
先日のブログでも提出要否について書きましたが、大事なことなので改めてお伝えします。
結論から言うと、届いた方の多くは提出しなくても大丈夫です。
令和9年分以降、提出対象者が拡大されたため
申告書が届いたのは、令和9年分から提出対象者が拡大されたためです。
これまでは所得税が課税される年金額の人が対象でしたが、令和9年分からは住民税が課税される年金額の人まで提出対象者が広がりました。
| 年齢 | 令和8年分まで(所得税の課税基準) | 令和9年分から(住民税の課税基準に拡大) |
| 65歳以上 | 年金額205万円以上 | 年金額148万円以上 |
| 65歳未満 | 年金額155万円以上 | 年金額98万円以上 |
つまり、今回新たに届いたのは次の方です。
- 65歳以上:年金額148万円以上205万円未満
- 65歳未満:年金額98万円以上155万円未満
この方々の申告書は主に住民税の控除に使われるからです。
【事務所お知らせ】届いた人全員が提出するものではない
送付される件数はかなり増える予想です。
しかし、届いた人全員が提出しなければいけないわけではありません。
送付は年金額だけで判断されていて、ほかの収入や家族の状況までは見ていないからです。
在職中・確定申告する場合は提出不要
在職中で給与収入がある方は、勤務先で年末調整を受けたうえで年金収入と合わせて確定申告をすることになります。
年金収入には年末調整がありませんので。
自営業の方やほかに収入がある方も確定申告をします。
配偶者控除や扶養控除はその確定申告で受けたらいいので、あえて提出する必要はありません。
この段階で多くの方が提出不要になると思います。
人的控除を受けない単身受給者は提出不要
扶養親族等申告書は、配偶者控除や扶養控除、障害者控除・寡婦控除・ひとり親控除といった「人的控除」を受けるための書類です。
単身の方で、自分も障害者や寡婦・ひとり親に該当しないなら、提出しなくても問題ありません。
本人の基礎控除は提出しなくても受けられます。
また、年金収入のみの妻や両親に届いた場合も、提出はレアケースかなと。
通常は夫や子どものほうが収入が多いので、配偶者控除や扶養控除の所得要件から外れてしまいます。
住民税で控除を受ける場合には毎年提出が必要
一方で、ご自身が障害者や寡婦・ひとり親である方や、配偶者・扶養親族の控除を新たに受けられる方は、提出したほうがいいです。
確定申告をしない方にとっては、この申告書が住民税の控除を受けるための手段になるからです。
注意したいのは、申告書は1年分ごとの書類だということ。
前年に提出していても翌年には引き継がれませんので、控除を受け続けたいなら毎年提出が必要です。
ただ前年に提出していて変更がなければ記入する箇所が少なくなります。
まとめ
今日の内容をまとめます。

今まで届いたことがない扶養親族等申告書が届いたのは、令和9年分から提出対象者が拡大されたためです。
件数は増えますが、在職中や確定申告をする方、人的控除を受けない単身の方は提出不要です。
迷ったら「確定申告をするか」「控除を受けられる家族がいるか、自分が障害者・寡婦・ひとり親か」を確認してみてください。
では。
