退職まで仕事をまともできず逃げたこと

私が国税にいたときに後悔していることのひとつが、途中でうつ病・パニック障害になって仕事をまともにできないまま退職をしたことです。

休職もしましたし同期よりも出世はできませんでした。

税理士・社労士として開業した今となってはもっと身に着けておけばよかったなと思うことも多々あります。

苦手なことが多い・専門に偏りすぎ

休職をしたことにより仕事も制限されることになりました。

本来なら法人税等税務調査と源泉所得税担当以外にもやれたはずです。

税務調査ひとつとってももっと大規模な法人の税務調査もできていたでしょう。

源泉所得税担当でも同じように税務調査の経験ができていたかもしれません。

しかし、仕事が偏ったこともあり経験がある業務とそうではない業務がはっきりと出てしまいました。

法人税と消費税・源泉所得税(一部印紙税)は経験しているつもりですけど、そのほかの税金である相続税や贈与税は実務ではまったく触れませんでした。

譲渡所得に関してもそれほどかかわってきていません。

そのため、経験していない分苦手意識があります。

お客様にご提供できるほどの知識や経験がないからです。

もちろん、税務署勤務中に税理士試験講座で法人税法・所得税法・消費税法・相続税法・住民税・国税徴収法は一通り勉強しましたけど実務で使ったことはほんの一握り。

さらに、社労士業に関しては源泉所得税事務で一部使うことがあったもののほぼ未経験のまま開業してしまいました。

税理士社労士として登録している以上は、得意不得意など関係ないのかもしれません。

相談会に従事しますといろんなご相談をお受けしますが、知識が偏っていることもありほかの専門家の方からすれば「そんなのも分からないの?」と思われそうです。

知識が偏ったこともあって、事務所運営の面でも影響が出ています。

相続税・贈与税の相談は今のところお受けしていません。

基本的に法人税や所得税・消費税を中心にお受けしています。

また、規模も小規模法人や個人事業主の方向けのスモールビジネスメインです。

これも過去の経験から大きな規模の会社を担当するという勇気が出ませんでした。

休職しているという後ろめたさVS堕落していく自分

税務署を退職するまで何度も休職復職を繰り返しました。

一度目の休職のとき、これでやっと休めると思ったものです。

しかし、休職した生活を送ってしまうとだらけます。

なぜなら、仕事せず自宅にいて横になりながらTVを見たりして食事時に外出するだけなのに給与はしばらくの間全額保証されるんですね。

普段通りに出勤して仕事をしている職員とまったく同じ給与です。

もちろんボーナスは少ないですけど出るのは出ます。

何もしないのに給与が出るという変な安心感がさらに自分をダメにしていきました。

病院には通院していましたけど正直復職を遅らせたら何もしなくていいという発想に代わっていく自分が途中から怖くなりました。

この当時私には2つの人間が存在していました。

・仕事に早く復帰したいのにという後ろめたさ
・もっと休んで楽したらという堕落した自分

休職を重ねていくにつれ徐々に堕落していく自分が大きくなっていきます。

職員への後ろめたさの意識がなくなっていきました。

仕事が嫌になった

休職をすると担当していた仕事から離れることができます。

その当時苦手だった仕事があると「行きたくないな」と思い電車の中でパニック障害を起こすようになりました。

職場に着いてからも気乗りしないわけで仕事のスピードも遅くなり投げやりな態度を取っていたように思います。

周りの先輩や後輩が頑張って仕事をしている中、ひとり嫌々仕事をする私などいたらうっとうしくなるでしょうね。

それを察することができるからさらに仕事に行きづらくなるという悪循環に陥ってしまいました。

そうして仕事そのものが嫌になっていきます。

組織で働くことに苦手意識があることもあって、仕事まで嫌になるともうどうでもいいやとなります。

病院の先生からは何度となく転職を勧められていました。

「嫌なら逃げたらいい」というのは簡単そうに言えますけど実際は難しい。

両親には猛反対されました。

休職してでも続けてほしいと思っていたようです。

でも心はボロボロでしたので結局は退職するという道を選びました。

もし仕事がまともにできていて人間関係が築けていたらのなら話は変わっていたかもしれませんね。

まとめ

正直なところ、私は退職まで仕事を全うできませんでした。

退職後に苦労するのは目に見えていましたが、実際これでよかったと今は思えます。

体調も回復してきましたし仕事も少しづつできるようになってきました。

当時を振り返ると周りの職員にはご迷惑をおかけしたなと思いますね。

では。

 

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