外国籍の従業員が脱退一時金を請求するときにチェックしたいのが日本での年金加入状況の確認です。
なぜこれが必要なのでしょうか?
脱退一時金を受け取れる要件
脱退一時金は、日本の年金制度(厚生年金や国民年金)に加入していた外国人が、日本を出国して2年以内に請求をすることができます。
日本の年金制度では、年金加入期間が10年以上あれば日本の年金を受け取ることができます。
そのため、脱退一時金を請求する場合には、年金加入期間が10年を満たさないことが要件となっています。
年金加入期間の確認
年金加入期間を確認して10年以上あれば日本の年金受給権が発生することになり、原則65歳になるまで受け取れません。
実際に年金加入状況を確認したら10年以上だった、というケースが多いようです。
また、年金加入期間が6ヶ月未満はそもそも脱退一時金を受け取ることができません。
年金加入期間については、年金事務所で確認をすることができます。
本人だけではなく委任状があれば代理人でも確認できます。
その際には、基礎年金番号がわかるもの(例えば、基礎年金番号通知書やねんきん定期便など)を用意しておきましょう。
標準報酬額の確認も合わせて
年金事務所で年金加入期間の確認をするとともに、標準報酬額も合わせて確認をしておくと脱退一時金を試算するときの参考になります。
標準報酬額を使うのは厚生年金の脱退一時金の金額の計算で使います。
計算式は、
となっており、「加入月数が6〜11月なら1/2」などと決められていますので試算をしようと思えばできるわけです。
なので、厚生年金の脱退一時金を請求される場合には年金加入期間の確認と標準報酬額の確認もしておくことをおすすめします。
入国から厚生年金加入までの期間の対応
脱退一時金の請求とは異なりますが、外国籍の従業員の方で入国から厚生年金加入までの期間を調べてみると未納状態だという場合があります。
この期間ももちろん日本の法律により国民年金に加入して保険料を納める義務があります。
保険料を未納のままにすると今後の年金の受け取り方や在留資格などの審査に影響を与えることがあります。
納付が困難な場合には、すぐに納付の免除申請を行うように案内するといいでしょう。
特に、入国初年度の場合には、前年の所得がないため保険料の免除基準に該当する可能性があります。
そのため、外国籍従業員の方がいる会社の担当者は、その従業員に日本年金機構や年金事務所から通知が届いていないかアナウンスをしましょう。
そのうえで、もし届いていたらすぐに最寄りの年金事務所へ行くように案内をしていただくといいかと思います。
日本年金機構のホームページでもこのように案内されています。


まとめ
今回は、外国籍従業員の年金加入状況の重要性について書いてみました。

脱退一時金の請求だけではなく、日本の年金を受け取りたい場合にも影響を与えますので気をつけたいところです。
では。
