間違えやすい脱退一時金の試算ポイント

脱退一時金の請求の仕事を始めてから支給額の試算をする際に意外とミスしやすいなと思うことがあります。

今回、ご自身でまたは社労士が代理で脱退一時金を請求する際の試算における注意点をまとめてみたいと思います。

脱退一時金制度とは?

脱退一時金は、日本の年金制度(厚生年金・国民年金)に加入していた外国人が、日本を出国したあとに年金受給権を満たさない場合に、掛金を一部を受け取れる制度です。

日本で年金を受け取るため(=年金受給権を満たす)には10年以上加入する必要があります。

帰国後2年以内に申請しないといけませんし、脱退一時金を受け取ると年金加入記録がリセット(なくなる)になってしまうというデメリットがあります。

【事務所お知らせ】  

国民年金と厚生年金の加入期間の考え方

日本の年金制度は、20歳以上60歳未満のすべての方が加入する国民年金(基礎年金)と、会社員・公務員の方が加入する厚生年金保険の2階建て構造になっています。

会社員・公務員の方は、2つの年金制度に加入しています。

脱退一時金の請求をする時に、国民年金の加入期間と厚生年金の加入期間両方あるという外国人もいらっしゃるでしょう。

しかし、脱退一時金の計算では「別制度ごと」に計算します。

どういうことか?

国民年金の脱退一時金については、第1号被保険者期間のみが対象となり厚生年金加入中の期間(=第2号被保険者期間)は含めません。

厚生年金の脱退一時金については、厚生年金の被保険者期間と標準報酬月額で計算をしますがこの中に国民年金(基礎年金部分)も含まれています。

  • 自営業者などの期間(第1号) → 国民年金で計算
  • 会社員期間(第2号) → 厚生年金で計算(国民年金分も含む)

と、完全に分けて計算をするということになります。

脱退一時金は以下のどちらか(または両方)請求できます

  • 国民年金のみ
  • 厚生年金のみ
  • 両方(※ただし対象期間は分ける必要があります)

国民年金の第1号被保険者「保険料納付済期間等」とは?

国民年金の脱退一時金の要件と支給額計算の基準となるのが「保険料納付済期間等の月数」という言葉です。

保険料納付済期間等の月数とは、請求日の前日において、請求日の属する月の前月までの第1号被保険者としての被保険者期間にかかる、
・保険料納付済期間の月数
・保険料4分の1免除期間の月数の4分の3に相当する月数
・保険料半額免除期間の月数の2分の1に相当する月数
・保険料4分の3免除期間の月数の4分の1に相当する月数
を合算した月数のことです。
日本の年金を受け取るためには10年以上の加入期間が必要です。
加入期間は、保険料納付済期間+保険料免除期間+合算対象期間(カラ期間)の3つを合計したものです。
このうち、脱退一時金の請求における保険料納付済期間等の月数には合算対象期間(カラ期間)は含まれません。
合算対象期間とは主に以下の期間をいいます。
①昭和61年4月1日以降、日本国籍で海外に居住していた期間(国民年金に任意加入しなかった期間)
②昭和36年4月1日から昭和61年3月31日までの期間で、サラリーマンの妻など、国民年金への加入が任意であった期間(未加入期間)
③昭和36年4月1日から昭和55年3月31日までの期間の学生(20歳以上)

まとめ

今回の内容をまとめてみます。

今回取り上げた内容を中心にまずは確認をお願いします。

では。

 

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