社会保険労務士は、年金や労働関係の専門家として様々な仕事があります。
その中でも年金相談は、社会保険労務士が専門的に扱うメインの仕事のひとつです。
年金改正が頻繁に行われていることと複雑化していることもあり、年金相談ができる人材の育成に力を入れているようです。
私も社労士会からの年金相談事務の担当者として、昨年11月に年金相談研修を受けて、少し休憩をはさんで5月から相談実習をしようとしています。
年金相談をしたいとき「年金事務所」が基本
ねんきん定期便や年金請求書・ハガキがご自宅に送られてきた場合や、年金について疑問点がある・相談したいことがあるとします。
その際は、最寄りの年金事務所へ相談に行っていただくことになります。
しかし、年金事務所は時期や時間帯によって非常に混雑します。
特に、今年4月から年金の大きな改正が行われますので。
新型コロナ対策の影響もあって事前予約をお願いしていることもあり、時間がかかるというデメリットがあります。
また、年金事務所が意外と駅から離れていたりして交通が不便に感じることがあります。
ちなみに和歌山県ですと、県全体に4つ(うち分室1つ)しかありませんしそのうち2つは北部にあります。
年金事務所は以前「社会保険事務所」という名前で公務員という立場でしたので、雰囲気としては年金事務所に勤務する職員がいてその職員が対応するという感じですね。
では社労士はというと、日本年金機構から委託を受けて年金事務所で相談業務に従事しています。
普通に相談ブースで相談をお受けするというもので、ほかの職員と立場は同じです。
勤務時間もほかの職員の方と同じですが、当番制のため同じ社労士がずっと常駐しているわけではありません。
街角の年金相談センター(オフィス)とは
年金事務所のほか、街角の年金相談センター(オフィス)というところで年金相談をお受けしています。
街角の年金相談センターは、全国社会保険労務士会連合会が日本年金機構の委託を受けて運営していて、全国に80か所あります。
業務としては、年金相談のほか、年金請求書などの書類手続き・受付を行っています。
相談は、業務委託を受けた社会保険労務士と街角の年金相談センター(オフィス)職員が行っています。
ちなみにオフィスとは、常設の出張相談所のことで仕事内容はセンターと変わりません。
ちなみに和歌山県にはJA和歌山駅から徒歩4分のところに「街角の年金相談オフィス和歌山」があります。
私もこちらの街角の年金相談オフィスで相談実習を行うことで、一連の年金相談研修が終了することになります。
ここからは、街角の年金相談センター(オフィス)のことを知っていただきたくご説明させていただきます。
社会保険労務士が対応
先ほども書きましたが、相談は、業務委託を受けた社会保険労務士と街角の年金相談センター職員が行っています。
街角の年金相談センター職員も、実は社会保険労務士の方や元年金事務所でお勤めだった方です。
なので、基本的には社会保険労務士が運営しているとお考えいただいてもいいかなと思います。
事前予約が原則
ただ、こちらでも相談をお受けする際には事前の予約が必要になっています。
電話で連絡をいれていただき、相談日時をご予約いただいてからお越しいただくことになっています。
予約時には担当者より当日お持ちいただきたい書類のご説明があると思います。
混雑していない
私も年金事務所と街角の年金相談センター両方を見学に行ったことがありますが、街角の年金相談センターは混雑していません。
あまり知られていないというのもあるのかもしれません。
年金相談=年金事務所
と考えてしまうからでしょうか。
年金事務所・街角の年金相談センターともに相談時間に制限があります。
しかし、街角の年金相談センターのほうが多少時間に融通が利くような気がします。
年金事務所は後ろにもご予約の方がいらっしゃる場合が多いので、ちょっとバタバタしている印象です。
書類も受け付けてもらえます
年金相談をした結果として、年金請求書など書類を提出する場合もあろうかと思います。
書類の提出もこの街角の年金相談センターで受け付けてもらえます。
年金相談とは別の窓口で提出する必要はないということです。
街角の年金相談センターで受け付けた書類は年金事務所へ送付されます。
まとめ
今回は、年金相談に街角の年金相談センターを利用する手もあるということを書きました。
どうしても役所である年金事務所の窓口に相談したいという気持ちがあるのも分かります。
しかし、結局年金事務所の相談窓口にいるのは社会保険労務士だったりしますし、街角の年金相談センターも同じ対応を取ります。
なのに街角の年金相談センターをご存知ない方が多いのも事実です(私も知りませんでした)。
街角の年金相談センターは駅から近いところにあることが多いので便利かなと思います。
ぜひご利用いただければと思います。
では。