理論と経験はともに大切だと思っていること

開業してから1年が過ぎ改めて感じるのは、理論と経験両方が伴わないとミスをしてしまうということです。

いくら本やセミナーを受けて学んだとしてもそれを実践しなければ身につかないと感じます。

「理論だけでいい」という考えは改めようと決めました。

理論さえ勉強しておけばなんとかなると思っていた

税務署での勤務中にミスをしたり分からないことがあると気になって本を買い足す傾向がありました。

例えば、国際源泉で居住者か非居住者の判断をミスして周りに指摘されたとします。

すると、帰りの電車内でミスを恥じてしまい帰りに大型書店へ行ってその分野の本を数冊買ってきて読んでいる自分がいました。

もちろんそれはそれでいいとは思うんですけど、あくまで本で取り上げられているのは事実があるという理論上の説明です。

実務とは異なる視点で書かれていることもあり、逆に混乱してしまうこともありましたし、理論上の話が正しいものだと思ってしまうこともありました。

つまり、「本に書かれているからこれが正しいんだ」という考えが先行していた気がします。

税務署で受ける相談の多くは、本には載っていないことが多々あります。

その場合は実務上の経験や過去の事例や判例などをもとに検討を行います。

なので、理論と実務は片方が欠けてしまうと判断を誤ってしまう可能性があります。

特にありがちなのは、勘違いです。

いくら理論を覚えていたとしても実務で誤った判断をしてしまうということもあります。

実務だけでも対応できない

一方で、実務だけこなしていても対応はできないと感じます。

アンテナを張っておかないとまさかのミスを犯してしまいます。

ちょっと違うかもしれませんが、電子申告をしないと決めている税理士や、法改正の情報を仕入れない税理士社労士もいます。

そんな税理士や社労士が普通にいるということにまず驚くとともに、同じような環境で過ごすのはやめておこうと思ったりしています。

そもそも事務所HPを作っていること自体多くありません。

実務での経験はどう身につけるか

例えば、これまで業務経験なしで税理士社労士として活動される方もいらっしゃると思います。

私もそのひとりです。

税理士事務所・社労士事務所での勤務経験はありません。

本を購入したりセミナーを受けたりすると理論上の知識は身につく可能性があります。

でも実務での考え方を身につける機会は多くありません。

私も相当悩みましたが、今は以下の方法に行きついています。

業務メニューに掲げてしまう

私の場合は、事例に多く当たれるよう行動に移すようにしています。

その一つが業務メニューとして事務所HPにアップしてしまうこと。

何もしないと正直仕事になりません。

自分が実際にやってみたいと思えるような仕事は未経験であってもメニューにしています。

ブログでの情報発信も勉強になりますね。

  • 体験したことを実際に表現してみる
  • 学んだことを自分の視点でまとめてみる

そうすることで経験も増えていく気がします。

相談会に参加する

もうひとつは税理士会や社労士会が行っている相談会に参加するようにしています。

事務所とはまた違う相談内容が来たりしますし、同じような相談内容ならさらに勉強になります。

周りの税理士や社労士からアドバイスをいただけたり、考え方を吸収できたりします。

その情報は取捨選択する必要はありますけど、自分の都合のいい部分だけを取り入れています。

事例集を読んで疑似体験

それでもなかなか実務経験は身につかないと思います。

しかし、手当たり次第に事例集を読むことで疑似体験はいくらでもできます。

一番手っ取り早いのは、出版されている事例集をひたすら読むことです。

この事例集は毎年購入して読んでいます。

障害年金もこのQ&A方式のものを読んでいます。

なるべく疑似体験を増やそうと事例集は毎年いろいろな分野のものを購入しています。

最初は理解できないところもありますけど、何度か読んでいくとポイントが分かってきますし根拠条文を確認することで実務でも対応できるような気がします。

まとめ

理論と実務、どちらかが欠けてしまうとミスが起きてしまいます。

どちらも身につけていく必要があるように感じます。

どちらかを一気にやるのではなく、同時並行かなと。

理論→実務でも実務→理論でもいいと思います。

お客様にご納得できるような対応ができるかどうか。

そのプロセスはいろいろです。

では。

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