税務調査を受けるときには、調査官からいろいろな質問を投げかけてきます。
また、調査終了後も調査官から電話がかかってきて、書類を準備したり質問に答えたりする機会が多いです。
さらに調査官から指摘されたことを直していく作業も必要です。
この一連の調査の流れについて、必ずメモに残しておくことをおススメしています。
記憶はあてにならない
調査を受けた記憶って嫌な思い出として記憶に残っているかもしれませんね。
特に、何か指摘されて修正申告書を作り、追加で税金を取られたりすると余計にそう思ってしまいます。
しかし、そんな記憶は10年もたてば忘れてしまうものです。
人の記憶ほどあてにならないな、と私自身本当にそう思います。
特に怖いのが、ある日の記憶と別の日の記憶が重なって自分なりに結びつけてしまうこと。
例えば、税務調査を受けたときの記憶と、次の年に確定申告会場で税務職員に聞いた話が合わさってしまうこと。
あと都合のいいように解釈して記憶してしまうことも。
そんなとき、やっぱり証拠を残す癖はつけておいたほうがいいでしょう。
記録をするときに音声レコーダーを用いることは禁止されていますが、できるだけ調査の内容を書きなぐっておくことをおススメしています。
ノートでもPCでもなんでもいいです。
次回以降の調査のために
一度調査が来たらもう来ないのかというとそういうわけではありません。
調査で指摘されたことがあるものは再度また確認のため調査されることも当然あります。
特に、期限後申告や修正申告があった日の前日から5年以内に無申告加算税や重加算税が課されるとその割合が10%上乗せされることになります。
重加算税はいわゆる脱税のように隠ぺい仮装行為を行った場合に課税される罰金で、通常は35%課されます。
しかし、5年以内にまた隠ぺい仮装行為を行うと45%へと10%上乗せされてしまいます。
税務署側は、一度重加算税を指摘した調査先については期間を空けずに調査をしたりします。
重加算税だけではなく無申告であった法人や多額の追徴税額を指摘した調査先では改めて状況を確認する意味で調査をすることがあります。
そんなときに何も記録を残さず、もう税務調査は来ないだろうと思っていると痛い目に合います。
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メモを取る内容
メモを取る内容としては以下のようなものです。
- 事前準備で何をしたか
- 調査日当日の流れ
調査開始時間、調査官の名前やしぐさ、調査官からの質問事項、当日調査官から指摘されたこと、提出を求められた書類や調査官がコピーを取ったもの など - 調査日以後調査官とのやり取り
- 調査結果の内容
- 修正申告書の内容
- 追徴税額
もちろん、箇条書きでかまいませんし内容を書きなぐっておいてあとでまとめてもいいと思います。
私は「調査経過書」を作っています
私の場合ですが、「調査経過書」というものをExcelで作っています。
調査官のときに毎回調査経過をまとめることになっており、それをお客様側の立場で整理しておく必要があるなと感じて作るようになりました。
内容はメモに書いておくべきものと同じです。
Excelだと修正しやすいですし、お客様にお渡しして説明しやすいです。
ちょっとしたことですけど、この調査経過書があるかないかで次回以降の調査の心構えのほか、毎年の確定申告時期のチェックシートとしての役目も果たすことができます。
まとめ
別にメモの仕方はなんでもいいです。
とにかく調査日前後にどんなことをしたかを記録しておくようにしましょう。
個人的には調査経過書という形でExcelで入力することをおススメします。
税務調査を受ける際には、ぜひメモを取っておき記憶だけにとどめることはしないようにしておくことが大切です。
では。