「国民健康保険料の計算方法」を調べていたら混乱した話

年金相談で時々国民健康保険料の計算について質問をされることがあります。

基本は市区町村が決定する話なのでそれとなく市役所に案内するにとどめていたのですが、一度調べてみたら頭が混乱しそうだったので整理してみたいと思います。

「これは説明不足じゃないかな」という市区町村が多い印象です。

【事務所お知らせ】  

国民健康保険料と健康保険

会社員や公務員の方は職場で健康保険に加入します。年齢75歳までです。

一方で、国民健康保険は、年齢75歳までの自営業や年金受給者など健康保険に加入していない方が加入をするものです。

つまり、健康保険か国民健康保険かどちらかには加入をしなければならないことになっています。

健康保険料は、事業主である勤務先と折半で負担します。扶養家族分の保険料の負担はありません。

一方で、国民健康保険料は、全額自分で負担し扶養家族分の保険料も負担する必要があります。

国民健康保険料は、世帯主が世帯分をまとめてお住まいの市区町村へ納付書や口座振替などで納めていくことになります。

国民健康保険料の計算

国民健康保険料は市区町村で金額を計算しますが、全国一律ではありません。

お住まいの市区町村で保険料が異なっています。

ここからは一般的なお話で書いていきますが、国民健康保険料は世帯の国民健康保険加入者の人数と前年の所得のようなもので決まります。

具体的には、医療分と支援分と介護分のそれぞれの区分で、均等割・世帯割・所得割を計算してすべてを合計して1年間の国民健康保険料が計算されます。

このうち、医療分は病院にかかったときのもの・支援分は75歳以上の後期高齢者医療制度を支援するためのものでこの2つは全員が負担します。

一方で、介護分は40歳以上65歳未満の方が負担します。

ここで、均等割・平等割・所得割の計算方法です。

  • 均等割:○○円(市区町村で決められた金額)×国民健康保険加入人数
  • 平等割:○○円(市区町村で決められた1世帯の金額)
  • 所得割:(前年の所得-基礎控除額)×保険料率(市区町村で決められた率)

均等割は、国民健康保険に加入した人数をかけて計算をします。

平等割は1世帯で定額です。

所得割は、前年の所得から住民税の基礎控除額43万円を差し引いたあとの金額に保険料率を掛けて計算をします。前年の所得がベースとなっているところがポイントです。

このほか、計算をした結果で、所得の低い世帯や未就学児がいるなどで保険料が軽減される措置はありますが複雑になりますので省略いたします。

混乱したこと 国保加入者に給与所得者も入るの??

各市区町村では、国民健康保険料の計算方法と保険料の目安を計算できるエクセルシートなどを用意しています。

ここまで内容はなんとなくわかったのですが、以下とある市区町村のホームページに掲載されていた国民健康保険料の計算例を見て私は混乱してしまったのです。

世帯主は勤務先から給与をもらっています。給与収入が年間で450万円ということは正社員であろうと推測されます。

妻と子ども2名の全部で4人世帯ですね。

で、例えば医療分の均等割を見てください。

市区町村で決められた金額は45,000円でありこれに×4名となっています。

ここで、健康保険と国民健康保険はどちらかに加入すると書きました。

世帯主は通常勤務先で健康保険に加入しているはずですので、国民健康保険の加入人数に入れてはいけないはず。

なので、

4名ではなく3名なのでは?

と思ったわけです。

支援分も同じように4名になっていますね。

この具体例は不親切で前提条件が何もありません。

計算例に合わせていくのなら、勤務先を昨年退職して国保に加入した場合なら4名でもいいかなと思ったりするのです。

均等割でいうところの加入者には当然健康保険に加入されている人は含みません。

ほかの市区町村のホームページを拝見してもこのように前提条件がない具体例を出している市区町村が多いことが分かりました。

広島市ホームページで解決

いろいろ調べてみた結果、広島市ホームページにある国民健康保険料の計算方法が参考になりました。

以下は、広島市の国民健康保険料の簡易計算シートです。

年間の保険料と1か月あたりの保険料の試算ができるものです。

所得割を計算するときに源泉徴収票のどの数字をもっていけばいいのかも掲載されています。

入力項目の説明の①年齢区分にこのように書かれてあります。

ほかの市区町村にも国民健康保険料を試算できるエクセルシートはあります。

世帯主が健康保険に加入している場合に「加入しない」を選択するとは書かれていない市区町村が多いです。

給与所得者なのに国民健康保険に加入しているものとして計算してしまいがちなんですね。

入力項目の説明があったために理解が進みました。

まとめ

ここまでなぜつらつら書いてきたかというと、市区町村により国民健康保険料の計算方法が異なっているために周知の仕方がまちまちだなと思ったことです。

私のような社労士の端くれだと健康保険と国民健康保険の違いが多少分かっているので逆に混乱してしまいました。

参考になれば幸いです。

では。

 

タイトルとURLをコピーしました