自動車買取販売業を開業された個人事業主の方。
経理記帳をする際には売上の計上のタイミングが税務調査で確認されるポイントの一つとなっています。
そこで、今回は自動車買取販売における売上計上についてみていきたいと思います。
自動車買取販売業の特徴
自動車買取販売業の特徴として、仕入(買取)・整備・販売までのサイクルが比較的に短いとされています。
特に税務調査で指摘を受けやすいものとしては、
- 売上計上のタイミング
- 仕入原価の構成と付随費用の処理
- 期末車両在庫の棚卸
があります。
2.3は後日ブログで書く予定ですが、今回は1.を取り上げてみます。
【事務所お知らせ】自動車販売の売上計上の基本ルール
今回は自動車を買取販売することから中古車を取り扱っていることが前提です。
中古車の売上については、引渡基準(車両を買主に引き渡した時点)で売上を計上するのが原則です。
例えば、頭金を受け取っている時点では売上にせず「前受金(負債)」に計上します。
残金の入金を待っている場合は引渡日に売上計上し未入金分は「売掛金」として管理をします。
名義変更が翌月になってしまうからという理由で翌月に売上計上をするというわけではなく引渡日に売上計上します。
特に、12月末に引渡した車両の代金を翌年1月に入金する場合でも、あくまで引渡した12月の売上として計上することに注意が必要です。
取引形態と売上計上タイミング
では、ここから取引の種類ごとに売上計上のタイミングを書いてみたいと思います。
個人への直接販売
個人へ直接販売する場合、車両を引渡した時点(納車日)で売上計上します。
売買契約書や納車確認書を保管することで証拠書類となります。
業者・法人への販売
業者・法人への販売については、引渡し完了(納車または引取り)時点で売上計上します。
引取書や納車確認書を証拠として保管しておきましょう。
オークション出品
オークションへ出品した場合には、落札成立・落札者への引渡し時点で売上計上します。
オークション明細書を保管しておきましょう。
ローン販売
ローンで販売をする場合には、車両引渡し時点で売上計上します。ローンの完済を待たないので注意してください。
ローン会社から受け取る金額が売上となりますので明細書などを保管しておきましょう。
下取り付き販売
旧車を下取りして新たな車両を購入する場合には、新たな車両の引渡し時点で売上計上します。
下取りした車については仕入として別途経理が必要です。
つまり、仕入と売上を相殺しないということがポイントです。
委託販売
ほかの業者に販売を委託している場合には、委託先で実際に販売された時点で売上計上します。
委託先から届く委託明細書を受け取り保管をしておきましょう。
補足 下取り車の経理
「下取り付き販売」で確認しましたけど、下取り車を受け取った場合には下取りした価格で仕入に計上したうえで、販売車を引き渡したときに売上計上します。
つまり、下取りと販売で「別々に取引があった」と考えます。
- 下取り車を受け取った時点
(借方)仕入 (貸方)買掛金 下取り価格で - 販売者を引き渡した時点
(借方)売掛金 (貸方)売上 販売価額で
仕入と売上を相殺してしまうと、本来の仕入と売上がわからなくなってしまい計上がもれてしまいます。
さらに、消費税申告の際に大きな影響を与えてしまうことになりますので注意しましょう。(消費税申告についても後日書きたいと思います)
まとめ
今日の内容をまとめます。

自動車買取販売の売上計上は原則引渡し時点が基本です。
入金時点ではないところと、特に下取り付き販売をするケースの経理に注意したいところです。
では。
