税務署で税務調査を担当していた時、調査先の代表者や経理担当者、関与税理士や事務員の態度で驚かされたことがあります。
「多分なめられていたのかな」と思いつつ、「こんな態度を取るのなら是認にはしたくない」と必死になったものです。
調査を受ける側の態度も意外と大事だなと感じます。
【事務所お知らせ】代表者や経理担当者の態度
ある調査先では、代表者が私に向かって「なぜうちに来たのか」から始まり質問に素直に回答してもらえませんでした。
領収書や請求書の確認をしたいというと、「なぜそこを確認する必要があるのか」と指摘してくるのです。
挙句の果てには、「もう帰ってくれないか」とまで言われたのです。
まだ調査初日だったこともあり引き下がりませんでしたが、終始態度の悪い方だなと思いつつ。
結局、指摘事項がたくさんあったので追加で納税してもらうことになりました。
ただ、総じて私は代表者に関してあまり悪い印象はもっていません。
むしろ自分が作った会社の業務内容を説明していただけるのでこちらも勉強させていただいたものです。
めんどくさかったのは経理を担当している人ですね。
代表者が経理担当者のいうことを素直に聞き入れてしまっていたりするのです。
代表者から信頼され権限が与えられているからか総じて態度が大きめです。
経理担当者から嫌がらせをされた経験もありますね。
質問に答えてもらえないこともあったり。
自分のやってきた経理に誤りがないと自信があるのかもしれませんけどね。
この場合、代表者と経理担当者に同席してもらって問題点を一緒に聞いてもらいます。
代表者が知らないところでおかしな経理されている可能性もありますので。
私が対応した中では、代表者と経理担当者双方とも態度が悪いというケースは少なかったです。
税理士と税理士事務員の態度
税務調査の対応を税理士に依頼されているケースがありますよね。
税理士が直接立ち会うこともあれば、その税理士の事務員が担当することもよくあります。
意外と税理士は調査の立ち合いで気になったことはあまりありませんが、事務員の態度で険悪な雰囲気になったことはあります。
事業の概況聴取が終わり帳簿の調査が始まると代表者には席を外してもらい事務員が対応することが多いです。
調査官が何を見ていて何の書類を依頼してきたのかメモを取るのかなと思いきや、ずっと寝ていたり電話を掛けに出たり入ったりしています。
質問をしても指定した書類を持ってきてくれないこともありました。
ある税理士の事務員から自分の所属する税理士の悪口を聞いてほしいと言われたこともあります。
私がまだ調査3年目だったころ、ある調査先で税理士法人の代表社員税理士と事務員が一緒に立ち会いをされました。
そこそこ大きな会社だったのですが、その二人がずっと自慢話を繰り広げるんです。
「うちの売上○億円なんですよね、さすが先輩です!!」
「先輩って大学院で勉強されているから、税務調査なんて楽勝ですよね!!」
代表社員税理士は本を読みつつ、事務員が話を続けるわけです。
聞いていて「うーん、よくわからないこと言っている…」と思いながら。
質問はもちろんしましたけど「調査早く終わらないっすか?」と代表社員税理士。
成功されている税理士とその事務員なのでしょう。自慢気な対応を最後まで取られました。
結局、法律や通達を読み間違えており勘違いされていたことで多額の税金を徴収することになりました。
代表社員税理士の判断ミスであったのですが、その事務員が法人税申告書を作ったことがないという状況で結構大変だった記憶があります。
自慢なんかしなくていい
…という私もふとお客様相手に嫌な態度を取っているのではないかと思うことがあります。
いくら自分に自信があるからといってあからさまにするのは違うのかなと。
自分の仕事を自慢気に話すって相手はうんざりするものです。
多少知識があれば自信をもって回答できることはありますけど、それがすごいことなのかというと全く思わないんです。
ひょっとしたら別の視点から質問されたら答えられないかもしれません。
ただ、態度が大きいとか自慢話を聞かされるとやっぱりイラっとするものです。
調査官も人間ですからそういう態度を取られると、「いっちょやってしまおう」と思います。
徹底的に細かいところをつくこともありますし、その理由を聞くために食い下がることもあります。
反面調査や銀行調査だって徹底的にやりたくなりますよね。
やっぱり税務調査で喧嘩になってしまうのは、調査官側の対応のまずさもある一方で、調査を受ける側の態度にもよるのかなと思います。
代表者や経理担当者の態度よりも税理士・特に税理士事務員の態度が悪いと相当気になるのは私だけでしょうか?
まとめ
印象のよさ悪さでいうと、丁寧な対応をしていただいたり、書類の対応や連絡が早かったりしたらやっぱりうれしいものです。
あくまで税理士はお客様と税務署との間に立って対応するんだという意識は持っておきたいものです。
では。