昨日は令和3年分の所得税確定申告書の提出と納付の期限でした。
コロナの影響で個別に延長することもできますがいったん終了しました。
私が税理士となって初めての確定申告期間を迎え、とにかく新たな経験の連続でした。
税理士会や納税協会主催で行われた相談会や記帳指導、そして税理士事務所でのお手伝いなど、この2ヶ月があっという間に過ぎていきました。
そこで今回は、確定申告期間を振り返ってみて反省すべきところや感想を書いてみたいと思います。
OneNoteにメモ
相談会などで受けた質問と回答内容を簡単にではありますがOneNoteにメモをしておきました。
また、その時気づいたこと・会場の雰囲気や税理士同士で話したことも参考になればいいなと思ってその都度メモを取っていました。
そのメモは毎回相談会場に行く前に確認するようにしていました。
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相談会に持参したもの
相談会に行くときは、
- パソコン
- スマホ
- 税務便覧
- 確定申告ハンドブック
- ファイル:税理士会から配布された資料や配置表などを綴じてあるもの
を持参していました。
パソコンは普段使っているこのパソコンをそのまま持っていきました。
スマホでテザリングをしてネットを使える状況にしておきました。
また、税務便覧は控除額や要件をパッと確認できるように、確定申告ハンドブックはちょっと細かい相談が来た時のために準備しておきました。
相談会での対応
私が今回相談会に従事したのは、
- 税理士会主催の申告相談が2回(午後のみ)
- 納税協会主催の個別相談が2回(1日)と申告相談が2回(午後のみ)
でした。
慣れていないので初日の早い時間帯がとても緊張しましたし、不安でもありました。
特に初日はお客様が集中して来られますので。
いかに気持ちを落ち着かせて乗り切っていけるかが課題だなと感じました。
「確定申告書等作成コーナー」をフル活用
税理士会主催の申告相談は、こちらで申告書を作ることはせず相談のみお受けすることになっていました。
一方、納税協会主催の個別相談は、相談のほか手書きされた確定申告書の内容を確認することも含まれていました。
ただ、どちらの場合も国税庁ホームページにある確定申告書等作成コーナーを使うようにしていました。
相談のみであったとしても国税庁ホームページを見て回答するようにしていましたし、特に申告内容の確認や検算は作成コーナーに直接数字を入力していきました。
もちろん電卓片手に計算してもいいのですが、せっかくネットをつないでいるのなら使わない手はありません。
入力していくと計算ミスや誤りを発見できましたし、記入漏れを防ぐことができたかなと思います。
ちなみに、相談会では電卓は一切使いませんでした。
代わりにスマホを電卓・テンキーとしても利用しました。
以前記事にも書いた方法です。
ただ問題は作成コーナーに入力する時間がかかるということ。
もしお急ぎの方がいたらかなりお待ちいただいていたかもしれません。
一応念のためにお時間をいただくことはご了解いただくようにしていましたけど、混雑していたらこんな余裕ないかも…と思ってしまいました。
農業申告の特徴を知る
納税協会での相談会や税理士事務所でのお手伝いで担当した個人事業主の多くが農家でした。
地域の特徴が表れているように感じます。
農業申告は特徴があり、決算書は勘定科目から一般のものとは異なります。
まずその特徴に慣れるのに時間がかかるなと思いました。
また、特徴的なのは消費税で、
- 基本簡易課税を選択している
- ミカンや梅・トマトなど飲食料品の譲渡は第3種事業ではなく第2種事業である
- 原則課税を取るより簡易課税を取ったほうが有利になる
- 雑収入は基本不課税だが、事業分量配当金だけ課税になる
実際に申告書を拝見してみないと分からないところ部分が多く初日はとても苦労しました。
譲渡は単純に判断しない
非常にお恥ずかしいミスをしてしまいました。
譲渡の特例が使えないのに使えると回答してしまったのです。
原因は自分の勘違いと、話を十分に聞けていなかったためです。
資料を何も持ってこられていなかったのにうかつに即答してしまったのです。
こういう時こそ実際に資料を見ながらじっくりとお話をして、もし分からなければその時にいた税理士に聞けばよかったのです。
結局その後対応した別の税理士から説明をしていただいたみたいです。
すぐに謝罪したいくらいでした。
譲渡はすぐに回答しない、即答しないようにしようと心に誓いました。
その流れで、納税協会で提出された申告書を確認してほしいとお願いされた中にも株の譲渡がありました。
株の譲渡損と申告分離課税を選択した配当所得との損益通算や譲渡損失の繰越控除の申告です。
一瞬ドキっとしたものの落ち着いて回答するようにしました。
実際に作成コーナーで作っておられましたので検算うんぬんではなく適用できるかどうかの確認でした。
住宅ローン控除のいろいろ
住宅ローン控除のいろいろなパターンを経験できました。
検算と適用要件の確認から、連帯債務がある・オーバーローン・持分が土地と建物で異なる、など。
その都度安易に回答することはせずに調べました。
ネット検索であたりをつけてあとは条文や書籍で調べます。
特に共有で連帯債務ありのパターンは2件対応しまして、ご納得いただけたのでこちらも自信になりました。
この時も確定申告書等作成コーナーが参考になりました。
実際手書きで住宅ローン控除の計算明細書を作ってと言われたら時間がかかっていたでしょうね。
まとめ
コロナ対応で確定申告が困難になった場合には、個別的に確定申告の延長が認められています。
もし確定申告等でお困りの方がいらっしゃったらご相談いただければ対応させていただきます。
料金にご納得いただければ申告書作成をお引き受けさせていただきますので事務所ホームページをご覧いただけたらと思います。
では。