移動販売(キッチンカー)の確定申告

いつも行くジムの近くに大きな病院がある関係で、ランチ時間にはお弁当の移動販売車があちらこちらに止まっています。

流行っているところもあって路駐が当たり前になっています。

職業柄なのかもしれませんが、

もらったお金をきちんと確定申告しているのかな?

と思ってしまいます。

情報収集しています

営業をするには、販売する地域を管理している保健所で営業の許可申請をしないといけません。

詳しくなかったのでこちらの記事を確認させていただきました。

【2022年8月更新】キッチンカーの営業許可取得マニュアル5ステップ! | はじめてのキッチンカー
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営業許可は保健所からの情報提供により税務署は知ることができます。

また、実際に税務職員がその移動販売を訪れて情報収集したりします。

具体的にお弁当屋ですと、お箸袋やビニール袋に店名や電話番号が印字してあれば税務署で検索をしてその店の申告情報を確認することができます。

もし印字してなければ聞き込みのようなことをしたりします。

列に並んでいる人に話を聞いたりもしますし。

もちろん世間話程度なので税務職員の身分は明かしません。

【事務所お知らせ】  

移動販売でも確定申告が必要な場合あり

移動販売をされている場合でも、その売上や経費は基本的に確定申告する必要があります。

しかし、販売されている人がどのような方かにより内容が異なります。

いわゆる儲け(所得)を区分が異なるというわけです。

例えば、お弁当屋の移動販売での売上や経費について、

  • 夜に飲食店などをされていて昼にお弁当を販売
    ⇒事業所得
  • 普段は商売をやっていないけど昼だけお弁当を販売している
    ⇒雑所得

普段飲食店をされている一環でお弁当を販売していた場合は、事業にかかる分として事業所得として申告をするのが一般的です。

お弁当の売上とそれにかかる食材の経費を集計して、飲食店分と合わせて申告をします。

一方、小遣い稼ぎで普段は商売していないけど昼の時間にお弁当を販売している場合は、事業にかかる分ではないので雑所得とするのが一般的です。

お弁当の売上とそれにかかる食材の経費を集計して申告をします。

もちろん、事業所得か雑所得かの区分は、税務署に開業届を出しているかどうかは関係なく実態で判断されます。

事業所得と雑所得で売上と経費の集計の仕方は基本同じです。

どちらも、「収入金額-必要経費」で計算しますから。

しかし、この両者の違いとして大きいのは損益通算ができるかどうかです。

損益通算とは、赤字の所得を黒字の所得から相殺できること。

事業所得は損益通算ができますが、雑所得は損益通算ができません。

また、事業所得は青色申告をすることで特別控除を受けることができますが、雑所得には青色申告はありませんので特別控除もありません。

基本的に事業所得だけ・雑所得だけを申告をする場合には、納付すべき金額があれば確定申告は必要です。

ただし、給与をもらっていて事業所得や雑所得がある場合は例外があります。

例えば、普段パートをしている方が昼間にお弁当を販売している場合、パート収入は給与所得になりますし、お弁当販売は雑所得になるのが原則です。

お弁当販売から得た所得が20万円以下であった場合は、原則として確定申告をする必要はありません。

一方で、住民税は別の取扱いになっていて、所得がたとえ20万円以下であったとしてもそれを含めて住民税の申告が必要になります。

いくらでも調べられるので逃げられない

移動販売だからバレないでしょ?

どうせ売上なんて現金だけだし把握されていないから申告しなくて大丈夫!

はかなり危険な考えです。

いくらでも情報を集めようと思えば集められます。

私も実際に移動販売が来ていたら買いに行って情報を集めていましたし。

すぐに税務調査が来るということはないかもしれませんが、泳がされていると考えていてもいいかなと。

数年分さかのぼって1円でも多く税金を徴収したいのが調査官ですからね。

さらに得た収入を意図的に隠したと判断されれば重加算税という重たい罰金が科せられます。

また、確定申告をしたことで、所得税だけではなく住民税や国民健康保険などにも影響を及ぼします。

お子さまがいらっしゃれば児童手当にも影響が出てきます。

確定申告はきちんとやっておくこと。

もし不安な点があれば事前に税理士などに相談してみることです。

まとめ

私が住む田舎でも移動販売が増えたなと思って書いてみました。

いまだに情報収集したがる癖が抜けません(苦笑)。

こういう情報の積み重ねから税務調査先が選ばれるということもありえます。

やましいことはないように適正に申告しておきましょう。

では。

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