漫画家・同人作家の平均課税制度の全体像

漫画家・同人作家の確定申告では、たまたまある年でヒット作が出て印税収入が一気に増えることがあります。

そうなると、稼いだ年に税負担が一気に増えてしまうこともあります。

それを緩和するのが平均課税という制度です。

今回は、その平均課税制度の全体像について書いてみたいと思います。

平均課税制度

平均課税制度を適用するためには、年によって変動が大きい所得だったり臨時的な所得である必要があります。

年によって変動が大きい所得を変動所得・臨時一時的な所得を臨時所得といいます。

変動所得や臨時所得は、年によって金額の増減が大きい所得です。

所得税は超過累進税率といって、所得が大きければ所得税も増えていくという仕組みをとっていますので、たまたま多く稼いだ年があると税負担が一気に増えてしまいます。

それを緩和するために設けられているのが平均課税制度であり、一定の要件を満たせば、変動の少ない所得に近づけた形で税額を計算することができます。

漫画家・同人作家の方が受け取る原稿料収入や印税収入が変動所得に該当することが一般的ですので、この制度とかかわりが深い業種です。

ヒット作の有無や連載・単行本化のタイミングによって年収の波が大きい方ほど、平均課税の検討の価値が高くなります。

ただし、平均課税は自動的に適用できるわけではありません。

確定申告書の記載&平均課税の計算書の添付がなければ適用できません。

そのため、

  • そもそも平均課税の要件を満たしているのにも関わらず見落としていて通常どおり確定申告してしまっているケース
  • 過去にさかのぼって要件を満たしていることが判明するケース

の両方考えられるため確認してみる価値があります。

【事務所お知らせ】  

制度の全体像

平均課税制度の全体像ですが大きく4つのステップに分かれます。

Step1  対象所得の確認

本年分の所得に「変動所得」「臨時所得」に該当するものがあるかを確認します。

変動所得としては、漫画家・同人作家に直結するのは、連載の原稿料、単行本・電子書籍の印税、著作権の使用料があります。

臨時所得としては、出版社との専属連載契約などは認められる可能性がありますが契約内容を確認する必要がありますし実際にケースは少ないと思います。

なので、一般的には変動所得に該当するものがないかを確認することになります。

Step2 20%要件の判定

変動所得や臨時所得の合計が、総所得金額の20%以上あるかどうかを確認します。

ただし、前々年や前年の状況でその判定式が変わりますので注意が必要です。

Step3 計算書の作成

変動所得・臨時所得の平均課税の計算書を作成して、確定申告書第一表に転記します。

Step4 過去年分の点検を行う

過去の申告で適用もれがないかどうか確認をします。

5年以内なら更正の請求で還付できる可能性があります。

不利にならない制度

平均課税制度は、要件を満たす場合に選択ができる仕組みであり、適用した結果通常の所得税の税額よりも不利になることは一般的にありません。

そのため、要件を満たすかどうか判断に迷う場合も、まずは計算をしてみる価値はあります。

まとめ

今日の内容をまとめます。

平均課税制度は自動で適用されるものではありませんが、見落としがちなので一度チェックされることをおススメします。

では。

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